NASAがさらに鮮明になった「ソンブレロ銀河」の画像を公開
このM104という渦巻銀河はおとめ座銀河団の南の端に位置している最大の銀河のうちの一つで、直径は約5万光年、地球から2800万光年の距離に存在していると考えられており、ソンブレロというつばの広い帽子に似ているので「ソンブレロ銀河」と呼ばれています。
今までもさまざまな写真が撮影されて公開されてきましたが、現地時間で2008年3月8日、NASAがこれまでのハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された画像をさらに再処理し、今まで明るくぼやけてわからなかったソンブレロ銀河の中心部がよりはっきりと見えるようになった画像を公開しました。かなり鮮明になっており、この巨大な銀河の全貌がよくわかるようになっています。
APOD: 2008 March 8 - M104 Hubble Remix
http://apod.nasa.gov/apod/ap080308.html
以前のよく知られている方のソンブレロ銀河の画像は以下にあります。確かに中心部などの見え方が違っています。2003年に公開されたものです。
HubbleSite - NewsCenter - Heritage Project Celebrates Five Years of Harvesting the Best Images from Hubble Space Telescope (10/02/2003) - Release Images
以下のページには2007年1月21日に公開された同じソンブレロ銀河の画像があります。小さな濃いガスの粒子が集まったダストレーン(塵の帯)部分が今回の画像と如実に違っており、中心部の明るくぼやけた部分などの差異もよくわかります。
APOD: 2007 January 21 - The Sombrero Galaxy in Infrared
今回の再処理の手順は大体以下のページで解説されているものと同じだそうです。
PixInsight - Multiscale Processing with HDRWaveletTransform
このようにして銀河を真横方向から見ているものを「エッジオン銀河」と呼んでおり、以下のページにはそんなエッジオン銀河を集めた画像があります。
APOD: 2001 May 10 - Spirals On Edge
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