相変わらず鋭い采配をみせるモウリーニョ監督<br>【photo/B.O.S.】

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 チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が、今シーズン限りの退団を示唆した。10日に行なわれた欧州チャンピオンズ・リーグ(CL)準々決勝のバレンシア戦で、終了直前に決勝ゴールを奪う劇的な勝利を収めたチェルシーは、ベスト4進出を決めた。しかし、試合後のモウリーニョは、自らの去就について、先行きが不透明であることを認めている。

「私はチェルシーの監督としてイングランドで仕事を続けたい。しかし、人生では望むものが手に入らない時もある。私はこのチームを率いるのが好きだ。クラブに残りたいと願っている。しかし、それが不可能な場合は、他のチームで指揮を取りたいと考えている」

 チャンピオンズ・リーグの準決勝進出を決めたチェルシーは、プレミアリーグでも首位マンチェスター・ユナイテッドとの勝点差を3に縮めており、逆転優勝の可能性が現実味を帯びてきた。さらに、FAカップでは準決勝のブラックバーン戦を15日に控えており、すでに獲得したリーグカップのタイトルと合わせて、シーズン4冠達成の可能性を残している。

 それでも、ロシア人オーナーのロマン・アブラモビッチを含むクラブ首脳陣との確執から、今シーズン終了後の退団が噂されるモウリーニョ。この状況について、「ジョゼの下でプレーできて僕は幸せだ」とモウリーニョの功績を称えるMFフランク・ランパードが、「ジョゼは世界最高クラスの監督だ。彼以上の監督を見つけるのは簡単なことじゃない」と語るなど、解任が正式に決定すれば、チーム内に大きな動揺が走るのは必至。指揮官の去就次第では、チェルシーが激動のシーズンオフを迎える可能性もありそうだ。