リヨンがイングランドのアストン・ヴィラから、チェコ代表フォワードのミラン・バロシュ(25)を獲得した。リヨンは見返りにノルウェー代表のヨン・カリューを放出する。両クラブは22日、正式に合意した。「レキップ」紙などが報じている。

 バロシュは、2004年欧州選手権ポルトガル大会(ユーロ2004)でチェコ代表のストライカーとして活躍、5ゴールをあげ大会得点王に輝いた。代表では、53試合に出場して30ゴールと驚異的な得点力を誇る。

 2001年からリバプールでプレー。2002−2003年、2004−2005年のシーズンにはそれぞれプレミア・リーグで9得点をあげている。2005年にリバプールがチャンピオンズ・リーグを制したときのメンバーだった。昨シーズン途中、出番の少ないリバプールを去りアストン・ヴィラに移籍、25試合で8得点をマークしたが、今シーズンはケガが続き、まだ1ゴールと不調だった。

 バロシュは1年半前にもリヨンから誘いを受けたが、そのときはイングランドに残りたい気持ちが強く、オファーを断っている。今回、リバプール時代の監督だったウリエ監督に再度誘われ、「いいタイミング」と判断してリヨンへの移籍を決意した。以前の決断を後悔してはいないが、「リバプールを出てからは苦しい時期だった。今回は自分のキャリアの再出発、ビッグクラブで自分のレベルを証明するいいチャンス」と決意を新たにしている。ここ2カ月のコンディションは良好で、24日のボルドー戦から出場したい、と意欲を見せた。

 攻撃陣に故障者が相次ぐリヨンにとって、チャンピオンズ・リーグ制覇という悲願達成のために、またとない切り札の獲得となりそうだ。