睡眠診断付き! 眠るだけで痩せやすくなる方法

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 寝る直前までTVを観たり、携帯でメールをチェックしたり、私たちの身の回りは睡眠を妨げる生活習慣にあふれています。集中力の欠如や病気のリスクなど、睡眠不足はさまざまな弊害をもたらすことが知られていますが、実はダイエットにも悪影響があるのです。その理由と快眠の極意を、一般社団法人日本化粧品検定協会の代表理事で、東京大学生物産業学部食品香粧学科の客員教授である小西さやかさんに聞きました。

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睡眠の影響を受ける「痩せたいときに効果的なホルモン」


睡眠は、「グレリン」や「レプチン」、「成長ホルモン」といった、ダイエットに影響するホルモンの分泌に大きくかかわっています。それぞれのホルモンの働きと睡眠の関係を見ていきましょう。

●食欲をコントロールする「グレリン」と「レプチン」
「グレリン」は主に胃で分泌されるホルモンで、食欲を増進させる働きがあることから、「空腹ホルモン」や「飢餓ホルモン」とも呼ばれています。「グレリン」は睡眠が不足すると増加してしまうことがわかっています。

一方、「グレリン」と正反対の働きをするのが「レプチン」。脂肪細胞から分泌されるホルモンで、食欲を抑えてくれる働きがあることから「満腹ホルモン」と呼ばれています。この食欲を抑制する「レプチン」は、睡眠が不足すると、減少してしまいます。

睡眠不足は「グレリン」を増加させ、「レプチン」を減少させるから、食欲は止まりません。ある実験によると、4時間睡眠を2日間続けただけで食欲が増し、糖質の多いスイーツやスナック菓子を欲するようになったという結果が出ています。

●代謝や修復を促す「成長ホルモン」
「成長ホルモン」はその名の通り、骨や筋肉など、体のあらゆる組織の成長と修復を促進してくれるホルモン。美肌づくりにも欠かせません。エネルギーの代謝をコントロールする働きもあり、筋肉をつくって燃えやすい体づくりを助けてくれる、ダイエットの強い味方です。入眠してから3時間くらいまでの時間帯にたくさん分泌され、8時間くらいまで出続けるといわれています。

あなたは熟睡できてる?「質のいい睡眠」診断

「寝ている間は新しい血液が全身に巡るので、『成長ホルモン』などのホルモンの分泌が促されます。睡眠はとても大事なんですよ」と小西さん。

「痩せたいときに効果的なホルモン」をたっぷり分泌させるには、「質のいい睡眠」を8時間程度取ることが理想。自分の睡眠を見直して、チェックが付いた項目があったら、下の該当の項目を読んで、より良い睡眠を目指しましょう。

1.平日の寝不足は週末に寝だめすることで解消している。

2.夜眠る寸前までPCやスマホを見ている。

3.電気をつけたまま寝ている。

4.あまり太陽の光を浴びない。

5.入浴しないでシャワーだけですませている。

6.靴下を履いて寝ている。

7.冷え性で手足が冷たくて眠れない。

8.満腹のまま寝てしまう。

9.眠る前にコーヒーや紅茶をよく飲む

10.デスクワークで、ほとんど体を動かさない。

痩せたいときに「効果的なホルモン」をたっぷり出そう!快眠アドバイス

1にチェックが付いた人……体内時計のリズムを整えよう!
通常、夜になると「メラトニン」というホルモンが分泌され、眠気がもたらされて熟睡へと誘われていきます。ところが、体内時計のリズムが乱れてしまうと、適切な時間に「メラトニン」が分泌されなくなり、寝つきにくくなったり、眠りが浅くなったりしてしまうそう。

質の良い眠りのためには、できるだけ規則正しい生活をして、体内時計のリズムを崩さないようにすることが大事。日ごろの睡眠不足を解消するために、週末に寝だめをするという方も多いですが、寝だめをすると日曜の夜に眠れなくなり、月曜の朝の睡眠不足につながり悪循環です。

「22時から深夜2時までは睡眠のゴールデンタイムともいわれていますが、無理に合わせる必要はありません。それよりも自分の体内時計のリズムを守ることが大事。仕事が遅く深夜1時に寝て9時に起きるというライフスタイルの方であれば、そのペースを崩さないようにしてください」(小西さん)

2〜4にチェックが付いた人……朝起きたら太陽の光を浴びよう!
体内時計のリズムを整えるためには、寝起きに太陽の光を浴びるのが効果的。光が目に入ると体内時計がリセットされ、その約15時間後に「メラトニン」が分泌され、眠くなります。

ところが、夜遅くにPCやスマホのブルーライトを浴びると、体は昼間と認識し「メラトニン」の分泌量を下げてしまい、眠れなくなってしまうそう。寝る前30分から1時間は、テレビ、PC、スマホを見ないようにして、できるだけ光の刺激が目に入らないようにしましょう。

5〜7にチェックが付いた人……寝る前に体温を上げよう!
体温も睡眠に影響します。人の体は、手の平や足の裏から放熱し、「深部体温」と呼ばれる体内の温度が下がると眠くなるのだとか。

眠る1時間前くらいまでにぬるめのお湯に浸かって、しっかり体を温めておくと、ベッドに入るころには「深部体温」が下がって、眠りやすくなります。ストレッチなど、覚醒しない程度の軽い運動で、体を温めるのも効果的です。

「冷え性の人が、よく『手足が冷たくて眠れない』と言うのは、この体温調節がうまく働かないことが原因かも。しっかり手足から放熱できると熟睡できるため、寝るときは靴下を履かない方がいいのですが、足の裏や手のひら部分をくり抜いた靴下や手袋を履くといいですよ」(小西さん)

8にチェックが付いた人……眠る3時間前までに食事をすませよう
満腹のまま寝てしまうと、就寝後も胃が働き続けるため血液が消化のために胃腸に集まり、興奮状態となってなかなか寝付けません。遅くとも眠る3時間前までに食事を済ませるようにしましょう。

9にチェックが付いた人……眠る前にカフェインを取らないようにしよう
コーヒーや紅茶など、覚醒作用のあるカフェインを含む飲み物を眠る前に取るのは控えましょう。

10にチェックが付いた人……適度に体を疲労させる
なかなか寝付けない、熟睡できないといった睡眠のお悩みがあるなら、少し体を動かしてみて。運動による適度な肉体の疲労は快眠につながります。

「よい睡眠が『痩せたいときに効果的なホルモン』をつくる」まとめ

ぐっすり眠るだけで「痩せたいときに効果的なホルモン」がしっかりつくられます。こんなに簡単な方法はありません。いつもの低糖質やトレーニングと組み合わせれば、ダイエット効果もさらに高まりそう。最近、睡眠不足だなと思ったら、ぜひトライしてみてくださいね!

[文:HOWZAP 【ハウザップ】 ライザップが運営するボディメイク情報マガジン (http://how.rizap.jp/)]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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