4月1日のエイプリルフールになると世界中のさまざまな企業があの手この手でウソをついてユーザーを楽しませてくれますが、Microsoftはこの風習に嫌気がさしているようで社内にエイプリルフール禁止令を敷いたことが明らかになっています。

Microsoft leads the way in banning April Fools’ Day pranks - The Verge

https://www.theverge.com/2019/3/27/18283674/microsoft-april-fools-day-ban-pranks-internal-memo



Microsoftのマーケティングチーフであるクリス・カポセラ氏が、2019年3月25日に従業員に対してエイプリルフールに参加しないようにと警告したそうです。海外メディアのThe Vergeが独自に入手した社内メモによると、カポセラ氏は「エイプリルフールによるポジティブな影響は限定的であり、望ましくないニュースサイクルが発生する可能性がある」と、エイプリルフールを禁止する理由について社員に説明しています。

さらに、「私は人々がエイプリルフールのために多くの時間とリソースを費やしてきたことを理解していますが、この日に何か面白いことを試みることで得られる何か以上に、失う何かの方が多いと思っています」と、エイプリルフールに参加するメリットが少ないという見解をカポセラ氏は示しています。

エイプリルフールについたウソが裏目に出るというのはよくある話で、The VergeはMicrosoftのエイプリルフール禁止は「おそらく安全策」と一定の理解を示しています。その理由として、過去にGoogleがエイプリルフールネタから謝罪を余儀なくされてしまったケースなどが挙げられています。

なお、過去にMicrosoftはエイプリルフールネタとして「Windows PhoneをMS-DOS風の見た目にしてしまうネタ」や「Microsoftの検索エンジンBingをGoogle風の見た目に変更するネタ」などを行ってきました。



エイプリルフールは500年もの間続いている伝統ですが、近年はもはや企業のアピール合戦となりつつあるところも否めません。Microsoftは明らかに技術的な観点からエイプリルフールへの参加を見送り、これまでの「エイプリルフールに参加しなければ」という風潮を変えようとしていますが、この動きが他の多くのハイテク企業に届くのかどうかは2019年の4月1日になってみなければわかりません。

なお、GIGAZINEではエイプリルフールに便乗していろいろと仕込みまくっているサイトを4月1日の0時から24時まで、文字通り24時間ネットにぺっとりとはりついてリアルタイムでまとめまくるのでお楽しみに。