澤穂希氏

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2日放送、テレビ朝日「報道ステーション」では、サッカー女子の元日本代表・澤穂希氏が、なでしこジャパン高倉麻子監督にインタビューした。

リオデジャネイロ五輪の出場権を逃し、高倉監督がなでしこの指揮官に就任して2年が過ぎた。チームづくりについて、高倉監督は「思ったようにいかないというのが正直なところ」と、かつてチームメートだった澤氏に明かす。レベルは上がっているが、他国の伸び率はさらにすごいと述べた。

澤氏は「泥臭いというか、負けたくない気持ち」が必要と指摘。高倉監督も、そういう思いで戦う選手が「1、2人」しかいないと返す。2月のアルガルベカップでオランダに6失点を喫したことも、澤氏がほとんどミスによるものだったと話すと、高倉監督もそれを認めた。

高倉監督は、なでしこが強かったときは集中力が違ったと分析。澤氏も「自分たちでもびっくりするくらい」の集中力だったとうなずく。7日から始まるW杯アジア最終予選を前に、そんな「なでしこ魂」を受け継いでいくのは誰なのか。高倉監督の苦悩に澤氏が名前を挙げたのが、阪口夢穂だ。

澤氏は「一緒にずっとパートナーとして組んでいて、坂口にはもっともっと伝えてほしい。今まで経験してきたことをもっともっとチームに伝えてほしいし、もっともっとできると思うんですよね。期待を込めてですけど」と、後輩を鼓舞した。

高倉監督は、世界一になったなでしこも「めちゃくちゃ強かったわけじゃない」とコメント。澤氏が当時のメンバーは試合出場にかかわらず「チームのために全力で戦っていた」と団結していたと話すと、高倉監督は「チームの和は絶対に必要で、とにかく23人全員で戦う」気持ちが必須と述べた。

高倉監督は「みんながグラウンドで自分の色を主張するというか、気持ちが震えるような、必死に戦っている姿を見て、見ていただいている人の心が震えるような試合ができれば、おのずと結果はついてくる」と意気込んだ。

1日に行われた最後の国際親善試合では、ガーナに7-1と圧勝した。だが、澤氏は得点直後の失点など守備に課題が残ったと指摘。「最後まで集中しなければ、強い相手には勝てない」と厳しい姿勢をみせる。

澤氏は「まずはアジアでチャンピオンを取らないことには、世界で1位にはなれないと思うので、しっかり頂点を目指して頑張ってほしい」、後輩たちの奮起に期待を寄せた。