近年アメリカで注目を集めている、瞑想(メディテーション)をご存知でしょうか? Twitter社のジャック・ドーシー氏を始め、大企業のCEOたちも毎日の習慣に取り入れていると、ビジネスマンのトレンドになっているのです。

 

集中力を高める、日々の不安によりうまく付き合う、など色々なメリットが指摘されており瞑想のためのアプリもたくさん世に出るようになりました。座禅や瞑想には馴染み深い日本人からすると、瞑想アプリという発想がいかにもアメリカらしくて面白いですよね。

 

しかし、もはやアメリカの瞑想ブームはその先に進んでいるようです!

 

今日紹介する瞑想ヘッドバンド「Muse」はなんと、瞑想中の脳波を検知するというもの。自分の脳波がうまく穏やかな状態に保たれているかチェックすることで、効率的に瞑想ができると注目を集めています。

 

付けるだけで瞑想に集中できているかどうかがわかる!

脳波を測って効率的な瞑想……とSFな世界観にたじろぎそうになります。が、仕組みを聞いてみるとなかなか便利そうです。

 

「Muse」はヘッドバンドに付いた4つのセンサーを通して脳波を検知する仕組みになっています。それがBluetoothを通してデバイスに送られ、ビジュアル化されるというもの。アプリとつなげてその日の脳波の状態をチェックした後、アプリのガイドに従って瞑想を行います。

 

 

瞑想を終えると、表示される脳波グラフで自分の思考が「活発」「中立」「穏やか」の3つのエリアを行ったり来たり上下しているのが確認できます。

 

 

「活発」は色んな考え事をしてしまい気が散っている状態。「中立」は気が散っておらず、自然な状態だけれども、真に深い集中には至っていない状態。そして「穏やか」はリラックスした状態で呼吸に集中できている状態、とのことです。

 

 

 

瞑想に初めて挑戦した方が多く経験するのが「わたしはいま正しい瞑想をしているのかな?」という疑問です。指示されたことはやっているけれど、これが心を穏やかにすることにつながるのか実感がない……。そんな混乱も、グラフで「このとき集中力が切れていました」「この状態を目指しましょう」とアドバイスをもらえると解決できるということです。

 

また瞑想中に脳の活動が「活発」なレベルに達すると、流れている風の音が少し高まるそうです。「あ、いま気が散っているな」と気付けるわけですね。

 

感情を読み取るデバイスが今年はトレンドになりそう

「Muse」は、CNNやウォール・ストリート・ジャーナルなど大手メディアにもたくさん取り上げられています。Twitter上でも「リアルタイムのデータがすごく良い感じ」「この瞑想ヘッドバンドはたぶん今まで発明された瞑想ツールの中でも一番良い物かも」と盛り上がっています。

 

 

「ヘッドバンドを立ち上げて使えるようになるまで2〜3分かかる」「デバイスがうまく動作しない時がある」と不満の声もチラホラ見つかりますがAmazon、iTunes、Google Playでも軒並み4つ星以上の高評価が並んでいます。

 

脳波をリアルタイムで教えてくれる瞑想用ヘッドバンド「Muse」。瞑想が苦手だけどできるようになりたい、という方には最適な入門デバイスではないでしょうか。値段は249ドル(約2万8300円)となっています。

 

ちなみに「Muse」以外にも、去年夏にはストレス・レベルや感情をトラッキングしてくれるブレスレット「ZENTA」がクラウドファンディングサイト「IndieGoGo」で目標金額の2倍の資金を集めて話題になりました。感情を読み取るのが今後の健康デバイスの最先端なのかもしれません。

 

 

なんだか2012年に公開されて話題になった「PSYCHO-PASS」というSFアニメに出てくる、人間のあらゆる心理状態を計測可能なデバイスにちょっと近いですよね。自分の知らなかった一面がわかるようになる、というのは興味深いです。もしかしたら、社会が国民の感情の乱れを計測するようになる日も近いのかもしれません。