2010年に後藤氏が上梓した自叙伝「憚りながら」「ひとつの時代が終わった」―。その人物の訃報に接した複数の関係者が異口同音に口にした言葉である。いずれも現役を退いているが、暴力団に身を置いた元ヤクザである。亡くなったのは後藤忠政氏。五代目山口組の執行部で権勢をふるい、政界や財界、芸能界にも影響力を及ぼしたとされる。カンボジアに渡って国王から称号を受け取るなど、反社会勢力の東南アジア進出の先駆けになった