〈前後編の後編/前編を読む〉悪しき「ゆとり教育」と戦った数学者の述懐「『12×231』を解けない小学生」が流れを変えた東京理科大学理学部(理学研究科)教授、桜美林大学リベラルアーツ学群教授を歴任した芳沢光雄氏は、2000年代の「ゆとり教育」に警鐘を鳴らし、専門家会議の委員も務めた。当時こそ数学教員の採用数は大幅に減らされたものの、教員不足の昨今では、むしろ採用人数を増やす動きがある。こうした風潮に、芳