北朝鮮の体制が模範としている家族観は、金日成主席をオボイ(親)と崇め、子どもである人民どうしの結びつきによって作られる家庭が、革命組織の歯車となる、というものだ。そこには儒教やキリスト教、戦前日本の家族国家観など様々な要素の影響がうかがえる。とはいうものの、理想と現実は異なるのが世の常だ。北朝鮮でも他の国と同じように、不倫が行われている。そして片田舎の農場での不倫関係が、凄惨な殺人へとつながってし