何かが変わった。ミランはパレルモ戦で2−1と勝利し、復活祭を祝うことができた。アウェーでシーズン3勝目を挙げ、ようやく流れが変わり始めたのだ。ミランは再び顔を上げ、ゴールを決めている。失点もしているが、結果は逃していない。カリアリ戦、パレルモ戦と連勝だ。

フィリッポ・インザーギ監督はパレルモ戦後、勝利を取り戻し、継続的になるうえで、負傷者の復帰が大きかったと強調した。だが、本当に弾みとなったのは、意識の問題のようだ。

カリアリ戦で勝利するまで、ミランは17試合のうち9試合もリードを奪いながら追いつかれていた。これらの試合で勝てていれば、ミランは今頃チャンピオンズリーグ出場権を争っていたのである。

もちろん、「もし」を言っても仕方がない。だが、ここ2試合で精神面での変化があったことは、サポーターを大きく期待させている。

そして、追いつかれても落ち込まない「新生」ミランには、さらに励みになるデータもある。

パレルモ戦でのジェレミー・メネスの決勝点は、83分に訪れた。つまり、試合が残り15分を切ってからの決勝点だ。今季、これは初めてのことなのである。

これまでこの時間帯にゴールを奪った試合(キエーヴォ、ウディネーゼ、パルマ、チェゼーナ、カリアリ)では、勝利を確実にする追加点だった。だが、パレルモ戦でのメネスのゴールは、勝ち点3につながったのだ。

そして、欧州に向けた野心を再びもたらした。勝ち点差は6ポイント。何度も挽回を許してきたシーズンの展開を考えれば、6位の座を逆転で手にすることができれば、悪くない終わり方だろう。