スプーンを使ったカンタン目の疲れケア方法とは

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 パソコンを使った仕事が続くと必然的に疲れてくる「目」。一度疲れてしまうと、なかなか取れるものではありません。何か手軽にできるようなケア方法はないのでしょうか。

 そこで、今回は『目はスプーン1本でよくなる!』(今野清志/著、森岡清史/監修、マキノ出版/刊)でタッグを組んだ、今野式視力改善法を提唱する今野清志さんと、吉祥寺森岡眼科院長の森岡清史さんにお話をうかがいました
 スグにできる目のケア方法とは果たして?
(新刊JP編集部)

■眼科医はどうして中医学に接近したのか?

――今回は『目はスプーン1本でよくなる!』の著者である今野さんと、監修者の森岡さんにお話をうかがいたいと思います。まず、お二人の出会いから教えていただけないでしょうか。

今野:森岡先生とは、出版社の方のご紹介でお会いしたんですね。この本を執筆するにあたって、西洋医学からの見地がほしいという考えがありまして、中医学にも理解を持っている人ということで。

――森岡さんから見て、今野さんの第一印象はどのようなものでしたか?

森岡 実を言うと、最初に今野さんの日本リバースのホームページを見たとき、結構怖そうな方だなと思ったんです(笑)

今野 あ、そうなんですか(笑)!

森岡 怖そうというか、非常に真面目そうというか…硬派な方なのかなと。でも、話してみると全くそういう印象は受けなかったです。話しやすい、気さくな方です。

――初めてお会いしたときのシチュエーションは?

森岡:まさにこの日本リバースの中で、今野先生と私と、マキノ出版の方2人と、4人でお会いしました。ちょうど私が任されていた第4章の部分が終わっていなかったので、私と今野先生の意見のすり合わせといいますか、私の考え方を今野先生にお伝えして、今野先生の考え方を私が聞くというような感じでしたね。

今野:そのときに森岡先生の話を聞いて安心しましたね。私は酸素の重要性を訴えていますが、森岡先生も同じでした。目を温めることもそう。こういったことをちゃんと主張されている方は、眼科医ではなかなかいないんです。

森岡:私も今野先生の著作を読んで、「これは私と同じだ」と思っていました。同じような姿勢でいる人がいるんだなということが分かりましたね。

――森岡さんから見て『目はスプーン1本でよくなる!』の特徴はどこにあると思いますか?

森岡:やはりスプーンを使うという点ですね。普通であれば手やタオルを使うのですが、スプーンはステンレスですから、温めやすいし冷やしやすい。誰でも持っているもので、それを使って安全にマッサージができるというのは、非常に面白い試みだと思いました。

――そのスプーンを使って目の周囲をマッサージするというアイデアはどのようにして生み出されたのですか?

今野:もともとはセミナーなどで目のマッサージ法を教えていたのを、もっと家庭にあるものでできないかというところがあってね。スプーンを温めて皮膚にあてて、自律神経を活性化させるというのは、熱針療法という中医学で最も歴史の深い療法に通じるものです。

――森岡さんにお聞きしたいのですが、今野さんの療法は中医学的な見地のものです。眼科医として、中医学に対してどのような見解を持っていらっしゃいますか?

森岡:私が吉祥寺で眼精疲労の治療室を開いたのが10年ほど前になるのですが、そこで施術しているマッサージは中医学に基づくものなんです。また5年以上前から、上海で中医学を学んだ女性の方が私の病院に外来として来まして、眼精疲労の患者さんの施術や、漢方のアドバイスをしているんですね。
それはどうしてかというと、西洋医学の限界をうすうす感づいていたというところがあるんです。

――中医学を専門にされている今野さんとお仕事をされるのは必然的だったのかもしれませんね。

今野:時代の産物とでもいいましょうか(笑)

――では、このスプーンをどのように使えばいいのでしょうか。

今野:非常にシンプルです。まず、ポットのお湯をお茶碗などに入れて、そのお湯でステンレス製のスプーンを2秒ほど温めます。そして、ペーパーで水分を拭き取って、つぼ(すくう方)の膨らんでいる部分で、眉の上や下をとんとんとんとタッピングします。これだけでだいぶ違うはずです。熱し過ぎると火傷をする危険性があるので、ちゃんとペーパーで水分を取って、熱さを調節しましょう。
また、タッピングだけでなく、目の周辺をさすって血流を活性化させるマッサージ法もありますし、柄尻を使って目の周囲を軽く押してあげるだけでも変わると思います。

――本書では、温めて使ったあとに、次は冷やしてからまた同じマッサージをするということを提唱されています。

今野:そうですね。血管の収縮作用への効果を期待できるはずです。また自律神経へ刺激を与えることも可能です。

(後編へ続く)