忙しい人が新しいスキルを習得するためには?

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 英会話、サーフィン、ギター・・・挑戦してみたいことはたくさんあるけれど、あれもこれもと手を出すと、三日坊主になってしまう。やってみたかったのに、いざ挑戦してみると、思っていたより難しかったり、練習する時間がなくて、挫折してしまうといった経験をした人は多いのではないだろうか。

 『たいていのことは20時間で習得できる』(ジョシュ・カウフマン/著、土方奈美/翻訳、日経BP社/刊)では、超速スキルの技と科学、つまり新しいスキルをできるだけ早く身につける方法を紹介する。
 本書には、新しいスキルを身につけようと決めたときに役立つ「チェックリスト」がある。このルールは「一時的に何かに夢中になる」という状況をつくり出すのに役立つ。他のすべてを忘れるほど何かに夢中になり、没頭すれば、超速スキル獲得は自然と成功するのだ。

■超速スキル獲得の10のルール

1、魅力的なプロジェクトを選ぶ
2、一時に一つのエネルギーに集中する
3、目標とするパフォーマンスレベルを明確にする
4、スキルをサブスキルに分解する
5、重要なツールを手に入れる
6、練習の生涯を取り除く
7、練習時間を確保する
8、すぐにフィードバックが返ってくる仕組みをつくる
9、時計のそばで一気に集中する
10、量と速さを重視する

 新しいスキルを獲得するとき、常にこの10のルールすべてを意識する必要はないが、少なくともいくつかは大きな意味があるという。
 何か新しいスキルを学ぼうと思ったら、これに照らして、どのルールがそのプロジェクトに有効かを判断するのだ。
 さらに、学習とリサーチによってスキル獲得プロセスの効果を一段と高める方法がある。練習に飛び込む前に少しリサーチをすることで、貴重な時間とエネルギーと忍耐力の節約につながる場合もある。

 それは「効果的学習のための10の基本ルール」として説明されている。例えば、「スキルとそれに関連したトピックについて調べる」「わからなくてもやってみる」「心的モデルと心的フックを知る」「望んでいることの「逆」を想像する」「実際にやっている人の話を聞いて予想を立てる」といったものがあり、「なるほど」と思うルールがあるはずだ。

 本書では、このリストや基本ルールを使って、ヨガ、プログラミング、タイピング、囲碁、ウクレレ、ウィンドサーフィンをそれぞれ30日以内、各スキルの習得にかける時間は約20時間、1日平均60〜90分の練習を想定して、未経験からのスキル習得の事例を紹介している。
 やってみたいことはあるけれど、時間がない、続くか不安というときは本書の超速スキル獲得法で、挑戦してみるのもいいかもしれない。どの分野においても、短期間でプロ級になるというのは難しいが、楽しさがわかる、これからもっと磨きをかけていきたい、というレベルまでなれば、さらに充実した趣味の時間を楽しむことができるだろう。
(新刊JP編集部)