暴動引き起こすホラー上映禁止、フランス各地の映画館で若者暴れる。

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新作映画「アナベル」が暴動の原因となったことから、フランス内での上映が禁止された。

「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」のアナベル・ウォリスと「トゥルーブラッド」のアルフレ・ウッダードらが出演する、悪霊に取りつかれた人形を描いたこのホラー作品は、世界中で大ヒットを飛ばしているものの、フランス各地でこの映画を見た10代の若者たちが次々と暴動を起こし始めたことから、フランス国内での上映が禁止されることになったとザ・タイムズ紙が報じている。

マルセイユにある映画館レ・トロワ・パルムズを経営するディディエ・タリッツォ氏によると、10月11日(土)の公開時には、わずか450席に対して1,000人以上の観客が集まったという。

「どういった態度を取るべきなのか、そんな最も初歩的な概念を持たない人がいました」
「ポップコーンを投げ始め、セリフを言っているところで話を始めたり、歩き始めたりしたのです」

また、タリッツォ氏は「若者に法律に従わせることを教えるのは自身の役割ではない」との理由から、上映を中止することに決めたとしており、「この騒がしさに腹を立てた鑑賞者たちが、この若者たちに対して何か行動を起こし始めてもおかしくないということが懸念されました」と続けている。

この映画のメインの客層である16歳以下の若者たちの間で、お互いに罵声を浴びせ合ったり、ポップコーンを投げ合ったり、劇場の座席を破壊し始めたり、喧嘩を始めたりと、似たような事件が各地で起きていることを受けて、映画評論家のアラン・グラセットは「アナベル」が「描き出すくつろぎ方を持った若い観衆」を惹きつけていると分析している。