サッカーワールドカップブラジル大会で、日本初戦となるコートジボワールとの試合が行われた。各地でパブリックビューイングが盛り上がり、東京・渋谷の街にもファンが集まった。

翌日放送のフジテレビ系「とくダネ!」ではサッカーを観戦しない人にも注目した。試合放送中に「何で見ていないのか」とスタッフがたずねて回るVTRに対して、ネットでは「別にいいだろ」「サッカー見ないと非国民扱いなのか」と批判が殺到している。

「テレビ見なくていいんですか」と突撃

2014年6月16日放送の「とくダネ!」は番組冒頭からサッカーの話題で、東京・中野駅前や味の素スタジアムなどのパブリックビューイングが「サムライブルーに染まった」と、ファンの興奮ぶりを伝えた。渋谷の家電量販店に置かれたテレビの前にも人が押し寄せ、街中で携帯電話のワンセグで試合経過を確認する人もいた。試合後のスクランブル交差点は混雑でもみくちゃになり、日本が負けたのにハイタッチで騒ぐファンの様子も映されていた。

そのあとに放送されたのが、「『日本戦』見ないで何してる?」という企画だ。過去4大会のワールドカップでも日本初戦の平均視聴率は51.5%を記録したのに、見ない人はいったいどこで何をしているのかを調査するという内容だった。道行く人に番組スタッフが声をかけていく。

日本代表のユニフォームの色である青の服を着ている人に「テレビ見なくていいんですか」と聞いてワールドカップに関係ないと言われてしまった。「今日は何の日か知ってます?」という質問には「父の日」と返されていた。

「試合中なのにこちらのカップルも」というナレーションが入り、「今日いまこの時間に何をやってるか知ってます?」と質問すると、女性は「え、何かありましたっけ」と興味がない様子だった。代々木公園(渋谷区)にいた男女にも、「今日試合見なかった理由はあるんですか」とたずねた。大河ドラマに関する展示を見学しにNHKにまで来た2人で、「文系的なので」、ワールドカップよりも黒田官兵衛に興味があったという。

他にも、上半身裸で多摩川の河川敷を走る男性に「今日こんなとこで走っていて大丈夫ですか?」と声をかけたほか、サッカーにまったく関係ない中学生の囲碁大会会場を取材したり、風鈴の絵付けをする女性に密着したりした。

世の流れに逆らうかのように日本戦を見ない人たち??

これに対してはツイッターでは非難轟轟だ。

「『世の流れに逆らうかのように日本戦を見ない人たち。。。』と『とくダネ』で言ってるんだが、見ないとそこまで言われるのか」
「ムカつく通り越して呆れる。今サッカー見ないと非国民扱いだね本当」
「日本戦を見る・見ないは個人の自由なんだから、ほっといてやれよ。 サッカーを絶対見ないとダメなのか?見ないことがダメなことなのか?」

といったツイートが多数出ている。

なお、日本テレビ系「スッキリ!!」でも、「こうした中、この一戦を見ないという人たちも。いったいなぜ」と同様の内容を放送し、皇居の周囲をランニングする人々にリポーターが併走しながら「今コートジボワールに負けてますよ」と叫んでいた。