23日のセリエA第29節で、ラツィオと敵地で対戦するミラン。就任から12試合で4勝1分け7敗のクラレンス・セードルフ監督にとって、ラツィオ、フィオレンティーナとのアウェー2連戦は、未来が懸かる決定的な2試合となる。今週、大きく騒がれたセードルフ監督は、次のように語った。

「素晴らしい仕事の一週間で、選手たちは良い反応をした。試合でも同じ反応をみせたい。相手は重要な選手たちがいるチームだ。全力を尽くさなければいけない。明日はとても大事な試合だ。彼らは好調だね。我々は気合十分に仕事をしてきた。それを続け、精神的にも試合に備えなければいけない。我々はミランらしく、勝ち点獲得を目指す」

アドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役が遠征に帯同し、“監視役”となることについて、セードルフ監督はこう話している。

「(ラツィオ戦後もミラノに残らずフィオレンティーナ戦に備えることは)以前、彼と一緒に話し合ったことだ。チームをより休ませ、フィオレンティーナ戦への力を取り戻すためだよ」

「我々にはこの2試合で達成すべき重要な任務がある。2日前、ガッリアーニと話して、会談をすることにした。とても建設的だったよ。クラブが常に監督とチームのそばにいることを、私はうれしく思っている。これはこの偉大なクラブの力だ。我々は団結して今の時期から抜け出そうとしている。自分は100%、チームを掌握していると感じているよ。報じられたように、選手が(シルヴィオ・)ベルルスコーニ名誉会長のところに行ったということもない」

クラブから最後通告があったとの報道も否定した。

「会長からもガッリアーニからも、あと2試合で評決を下すとは言われていない。サインをする前に、私は未来に向けて準備しなければいけないと言われた。クラブからそうじゃないと言われるまで、私のコンセプトはそれで変わらないよ」

「仕事をし、努力して、自分のパーソナリティーがあるからこそ、監督としてのキャリアを築けたと確信している。私は、努力は結実すると確信しているんだ。難しい状況だと分かっているけどね。就任したとき、クラブやガッリアーニの支えなしに自分が優秀な指揮官になれると示すことは考えられないと思っていた。私は毎日ここで仕事をしている。ベストを尽くすためだ。仕事は報われると確信しているからね」

「とてもデリケートな試合だと思う。すべての選手たちが見事なメンタリティーだったよ。今日、最終調整をして、ゲームに臨むための最後のステップを踏もう。ピッチの中のことと外のことを分けられるようでなければならない」

「私はモチベーションに溢れており、チームはうまくやってくれ、結果が良くなると確信している。チームを変えるべきだなどと言ったことはない。選手時代も監督になってからも、公の場で、あるいは友人との間で、チームのことをそういう風に言ったことはないよ」

現状の責任は誰にあるのかという点については、次のように話している。

「引き継いだことの責任者は私ではない。私は契約を結んでからの責任者だ。チームのフィジカルコンディションに関する責任者にはなれない。11カ月前につくられたチームだからね。ミランの人たちが私に反しているとは思わないよ。私の任務は、強いチームをつくることで、それに集中している。私が就任して何が良くなったか? フィジカル面だ。選手たちは1カ月前まできなかったことをやってきた。それからメンタリティー、反撃する力だね」

最後に、パオロ・マルディーニ氏の発言について聞かれると、セードルフ監督は「会見は終わりだね」と述べて席を立ち、不満をうかがわせている。