ミランのウルトラスの怒りが鎮まることはなかった。ミランは16日、セリエA第28節でパルマと対戦し、ホームで2−4と敗れている。この黒星で、事態は悪化することになった。

試合前、皮肉的に「オレたちはスクデットを獲得する」というチャントや、「お前らが帰るのは真夜中だ」と脅すように叫んでいたサポーターたちの声は、「オレたが望むのは11人のバレージだ」という過去を懐かしむものや、「お前らはクソったれのチームだ」という罵倒に変わった。

ミランサポーターの怒りの声は試合の間も続き、試合後にはウルトラスが抗議したことで、クラレンス・セードルフ監督や一部選手たちとの対話の機会を得ている。指揮官とともにサポーターと話し合うことになったのは、カカーとダニエレ・ボネーラ、マリオ・バロテッリ、イニャツィオ・アバーテだった。

15分の対話の中で、サポーターはユニフォームへの絆を感じている選手が少ないことを訴え、バロテッリに最大限の努力を要請。セードルフ監督は、来シーズンから必ず変わると約束している。セードルフ監督は「平和的なものだった」と明かした。また、ボタフォゴ時代にも似たようなことはあったと話している。

ミランにとっても初めてのことではない。1998年5月11日、やはりパルマ戦の試合後、サポーターの怒りが爆発している。ファビオ・カペッロ監督の第2次政権のときだった。このシーズン、ミランは10位でリーグ戦を終えている。

サポーターが特に標的としたのが、アドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役とバロテッリだ。試合後、スタジアムの外では、ガッリアーニ代表取締役に辞任を求める声もあがった。ウルトラスは先日、声明で同代表取締役こそが衰退、そして何より補強の失敗の責任者だと糾弾している。

一方、ウルトラスは試合中、「バロテッリよ、アレを見せてみろ」と選手を批判した。PKによるゴールで考えが変わることはなかったようだ。