本田・長友直接対決のミラノダービー、早くも1月22日に実現の可能性

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 予想以上に早く、日本代表MF本田圭佑のミラン移籍が決定することになった。アドリアーノ・ガッリアーニCEOが11日、あっさりと認めたのだ。これは本田側や日本だけでなく、同CEOら旧幹部と、大改革を提案した新勢力のクラブ幹部であるバルバラ・ベルルスコーニ氏のゴタゴタが続いているミランにとっても、明るいニュースとなった。またセリエAの先輩として、日本代表のチームメートとしてミラノで待ちうけるインテルのDF長友佑都も喜び、また気合を入れ直す気持ちのようだ。

 今季4得点目を決めたものの自身のミスもあり、2−4と負けた15日開催のセリエA第16節ナポリ戦後、本田のミラン入りついて次のように語った。

セリエAという厳しい環境、厳しいリーグでプレーするのは本当に簡単ではないし、難しいと思う。でもその中で、彼の能力だったら絶対にできると僕は確信している。彼のプレーというのを楽しみにしている」と、後押しした。また期待されるのは、ポジション的にも本田対長友という夢の対決が実現しそうだからだ。

 本田はトップ下のポジションを任されるのではないかと言われている。ガッリアーニCEOも「アルベロ・ディ・ナターレ(4−3−2−1のクリスマスツリー型フォーメーションの意味)の布陣なら、右側のトレクァルティスタ(トップ下)だろう」と話している。

 現在負傷しているステファン・エル・シャーラウィの位置で、カカと組む可能性が大きい。長友は両サイドハーフでインテルの攻守を担うため、場合によっては重なってくる。

 もちろん長友も本田を十分に意識している。「どちらが勝つかは神のみぞ知ること。ただ彼が嫌がるプレーというのは一番僕が知っていると思う。それはお互い様なんで、どれだけ彼のいい部分を消せるか。逆にミランとしても、僕を抑えないといけないと思うし。それは今シーズン攻撃にどんどん係わっているんで、抑えた上で自分の特長を出して勝ちたいと思う。日々、いい準備をして頑張ります」と迎え撃つ覚悟はできている。

 本田は1月6日のセリエA第18節アタランタ戦、もしくは12日の第19節サッスオーロ戦でデビューしそうだ。それでは注目の初対決はいつか。意外に早くきそうだ。

 ともにコッパ・イタリアの次戦(インテルがウディネーゼ、ミランがスペツィアとの対戦)を勝ち進めば、準々決勝が同月22日に行われ、そのダービーマッチで両者がライバルとして対戦する。

 長友は「ミラノダービーで日本人が対決するというのは、今までの日本のサッカーの歴史では考えられなかったこと。そういう道を、僕たちはどんどん切り開いていきたいと思う」と、日本のサッカー史をも意識した発言をした。日本の歴史に残るダービーでの日本人対決。その瞬間が今から待ち遠しい。

文●赤星敬子