イビチャ・オシム氏(写真は2007年/撮影:Kiminori SAWADA)

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日本代表の欧州遠征は、セルビア代表(11日)、ベラルーシ代表(15日)を相手に連敗を喫し、来年開催されるブラジルW杯まで8ヶ月となった現状、課題は山積み、不安は募る一方となった。

そんな折、元日本代表監督・イビチャ・オシム氏は今回の親善試合をどのように評価したのか。20日放送、NHK「サンデースポーツ」では、「サッカー界の知将 オシムが見た日本代表」と題し、同氏のコメントを伝えている。

「試合に勝ったのはセルビアだが、より勝利に値したのは日本だ。この試合で日本の選手は自信をつけた筈だ。ほとんどの時間、自分たちでボールを支配し、これだけ相手を脅かしたのだから決して悪くない」。そう切り出したオシム氏は、意外にも日本代表を高く評価した。

個々の選手についても「ゴール前の香川は常に魅力的だ。ワンツーもあるし、シュートもある。最後までゴールを狙うことにトライしている」「岡崎はとてもよく動く。とてもアグレッシブで危険な存在になっている」と話したオシム氏。日本のスタイルも「試合で3、4回の得点チャンスを作り、その全てをものにしろとは言えない。そう言ってしまうのはよくないこと。日本は機動性に溢れる攻撃的なサッカーを続けるべきだ。スタイルを変える必要はない。日本の組織的なプレーは興味深いし、現代サッカーで強く求められるスタイルそのもの」と語る。

また、日本代表の中心的存在、本田圭佑については「中盤でボールを長く持ち過ぎるのは問題だ。相手はすぐにプレッシャーをかけて奪いにくる。プレーに時間がかかるとスピーディな攻撃はできない。本田はメッシではない。だが、周りの選手との連携を深めれば更に危険な存在になれる。だから、他の選手の特徴を理解し、連携プレーを増やすべき」とアドバイスを送ったオシム氏は、課題の守備面ではボランチが重要と前置きした上で「本田は非常にタフなのでボランチで起用するほうがいい。屈強な本田がボランチになれば心強い。彼のようにガッチリして戦いに強い選手がディフェンスラインの前にストッパーとしてプレーすることが必要。相手の足元のボールを積極的に奪いにいき、常に素早く攻撃に繋げる。そうすれば大きな変化が生まれ、さらに攻撃的なチームになれる」と持論を展開した。

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