人種差別かもしれないし、そうではないかもしれない。確かなのは、不作法ということだ。22日のサッスオーロ対インテル戦の前半39分、インテルのサポーター(?)から、ナポリ人に向けた侮辱の言葉が発せられた。

「オレたちはナポリ人じゃない」。ここまでは、(ほぼ)普通のことだ。特別に侮辱的だったわけではない。だがその直後、さらなるチャントが発せられた。「コレラ患者たち、地震被災者たちよ…」。より明らかなチャントだ。イタリアのスタジアムでナポリに対してこういったチャントが飛ぶのは初めてではないが…。

このチャントが指しているのは、1973年夏にナポリの街を襲い、10〜20名の死者、何千人もの感染者を出した伝染病のことだ。

インテルのサポーターは先日、サン・シーロでのユヴェントス戦で、ユーヴェの有色人種選手に対して差別チャントをしている。これにより、インテルは25日のフィオレンティーナ戦で、ウルトラスが陣取る北側ゴール裏スタンドが閉鎖されることになった。

この恥ずべきチャントがインテルのウルトラスによるものか、ホームのサッスオーロのサポーターによるものか、すぐには明確にならなかった。だが、時間とともに状況は整理されている。ホームのサポーターはまったく関係なかった。