アルパカをペットにするのが流行る!?

写真拡大 (全2枚)


Alpaca photo from Shutterstock

「アルパカをペットにするのが流行る!?」の写真・リンク付きの記事はこちら

アルパカの飼育が流行するだろう。可愛くておとなしいだけでなく、彼らの毛はファッション業界において大きな需要がある。イタリアでも、いままで普通ではなかったが、だんだん広まりつつある。



メリットはさまざまだ。この動物の世話は、少なくともほかの家畜と比べれば比較的簡単で、毛を服飾企業に、子アルパカをほかの飼育者に販売することで、短期間でイニシャルコストを回収することが可能になる。さらにアルパカの肉は売り物ではないので、平均寿命である約20年間世話をする用意があれば、この活動は動物愛好家に非常に適したものとなる。



しかし、本当にアルパカに投資する価値はあるのだろうか? そしてどうやって始めればいいのだろうか?



イタリア・アルパカ協会はいくつかアドヴァイスを行っている。解決すべきいちばんの問題は、土地だ。5匹のアルパカあたり1haの土地が必要となる。つまり、100×100mの土地を放牧地に充てなければならない。しかし、動物の食事をまぐさや牧草で補うならば、もっと少ない土地でも飼育可能だ。自分の所有地をもたない人は飼育業者と契約して、アルパカを購入したあとで、費用を払って飼育場に預けておくこともできる。



次の問題は、アルパカの購入だ。資金に応じてさまざまな選択がある。去勢したオスは700〜800ユーロからだが、繁殖目的には役に立たず、群れを構成する頭数を増やすだけとなる。妊娠したメスは約7,000ユーロとなる。実際には、価格は個体差やその毛の質によって変わる。アメリカでは優秀な種アルパカが、競りで60万ドル以上の値で売られたことを考えてみるといい。



ただし、注意してほしい。飼育を始めるにあたっては、アルパカのオスとメスのカップルを購入するのではなく、すでに妊娠した2匹のメスから出発するのが正しい。重要なのは、この動物を1匹だけにしておかないことだ。というのも、性格上群れで生きるのに慣れているからだ。



アルパカたちは、放牧地の中に自由に放しておくことができる。羊用の普通の柵で囲い、夜のために厩舎とパドックを用意しておく。特別な世話は必要ないが、それでも飼い主が日々目を光らせておかなければならず、獣医が定期的に診察して予防接種や通常規定されている処置を行わなければならない。





Llamas photo from shutterstock


アルパカの性格はおとなしい。しかし出産を控えたメスは、より神経質になる可能性がある。とはいえ、事故のリスクは最小だ。というのも、アルパカは足に蹄ではなく肉球をもち、脅威を感じると逃げ出す傾向がある。確かにラマのようにつばを吐くが、この怒りの仕草は、仲間内やオスを拒絶するために行われ、普通は人間には向けられない。さらに、事前に毛を刈ることなく高すぎる気温に晒さないほうがいい。また、悪天候に晒したり気温が氷点下10度を下回るときに外に出しておいたりしないほうがいい。



1頭のアルパカからどれくらい利益を得られるだろうか? 平均すると1頭から1年に2.5kgから4kgの毛が刈り取れる。最も高価なのは、生まれて6カ月以内の子アルパカのものだ。毛は丈夫さと細さ、長さ、均質さ、繊維の色に基づいて評価される。ただしイタリアで飼育されるアルパカの場合、1kgあたり100ユーロ以上の値段がつくのは困難だ。ちなみに、毛を刈ることが動物にストレスを与えることはない。反対に春に毛を刈って、夏の暑さに備えて彼らを軽装にしてやる必要がある。



要するに、アルパカに投資することは利益になる。しかし動物に関係するすべての活動同様に、普通の投資よりも手間がかかる。日々動物の世話をしたいと思わない人にとって有効な解決は、費用を払って有能な飼育者に預けることだ。しかし、利益は減少する。そしてしばしば、子の販売額の半分はあきらめなければならない。とはいえ手続きは非常に簡単だ。そして、アルパカがずっと信頼の置ける人に委ねられていることで安心していられる。もちろんそれをペットと呼べるかどうかは疑問だが。






【関連記事】
素材を打ち上げて、宇宙空間で3Dプリント:NASAも支援する新技術「SpiderFab」
「怒りやすい人」はゲームでも不利:調査結果
iPhone 5sが切り拓く、4つの新しいトレンド
指と耳が秘密のスピーカーになる「以心伝心」:ディズニーが開発
未来的デザインの“半”ワイヤレスなオールインワン・シアター:SONY「BDV-N1WL」