神奈川県横須賀の「第7艦隊」のお値段っておいくら!?

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日本の周辺がきな臭くなって、海軍に注目が集まっています。

日本では海上自衛隊が日本の海を守りますが、頼もしい相棒なのが米海軍です。

海軍を編成するというのはいくらぐらいするのでしょうか。

調べてみました。

アメリカが保有する正規空母、またその空母を中心とする任務群は”世界最強”といわれています。

中でも太平洋艦隊に属する第7艦隊は、アメリカ海軍最大の打撃力を持つそうです。

この第7艦隊を参考に海軍の価格を考えてみましょう。

第7艦隊は横須賀、佐世保、グアムに軍艦が分散配置されています。

話を簡単にするため、横須賀に絞って「そのお値段」を考えてみます。

『Blue Ridge』(ブルーリッジ/艦番:LCC-19)「ブルーリッジ」はアメリカ第7艦隊の旗艦です。

第7艦隊の司令部のこの艦にあります。

正確な価格が不明で、(『U.S. Amphibious Ships and Craft: An Illustrated Design History』による)推定ですが2億7,000万ドル($1=約80円:約216億円)。

艦自体は1970年に就役した古いものですが、指揮艦としての機能を果たすために、通信設備などの近代化改装を施され、そこに莫大なお金が投じられていると言われています(一説には原子力空母と同じぐらいの金額とも)。

『George Washington』(ジョージ・ワシントン/艦番:CVN-73)横須賀を母校としている原子力空母「ジョージ・ワシントン」です。

正規空母は高価です。

建造費だけでも約45億ドル($1=約80円:約3,600億円)とされています。

これを50年間運用すると、(原子炉の廃棄費なども含まれるので)約360億ドル($1=約80円:約2.88兆円)もかかるのです。

空母は飛行機を運用するためのものですから、搭載する飛行機の価格も計算してみましょう。

搭載する機体数、また機体の種類は随時変更されますので、あくまでも一例と考えてください。

艦上戦闘攻撃機『F/A-18E』が48機1機:5,500万ドル($1=約80円:約44億円)ですので48機合計が2,112億円。

電子作戦機:『EA-18G』が4機1機:6,800万ドル($1=約80円:約54億4,000万円)で4機合計が217億6,000万円。

早期警戒機『E-2C』が4機1機:1億7,600万ドル(140億8,000万円)で4機合計が563億2,000万円。

対戦/哨戒ヘリ『SH-60F』8機1機:281万ドル($1=約80円:約2億2,480万円)で8機合計が17億9,840万円。

輸送機『C-2A』2機1機:3,896万ドル($1=約80円:約31億1,680万円)で2機合計が62億3,360万円。

以上、搭載機の合計は2,973億1,200万円です。

空母本体の価格と足すと約6,573億1,200万円になります。

『Cowpens』(カウペンス/艦番:CG-63)『Shiloh』(シャイロー/艦番:CG-67)このタイコンデロガ級と呼ばれるミサイル巡洋艦のお値段は。

1隻約10億ドル($1=約80円:約800億円)。

2隻なので合計が約1,600億円です。

横須賀にはアーレイ・バーク級というクラスの駆逐艦が7隻います。

いわゆるイージスシステムを搭載したミサイル駆逐艦です。

防空任務を担う大事な艦隊メンバーです。

日本海上自衛隊のイージス艦は、このアーレイ・バーク級を元に開発されました。

『Curtis Wilbur』(カーティス・ウィルバー/艦番:DDG-54) : 2億300万ドル($1=約80円:約162億4,000万円)『John S. McCain』(ジョン・S・マケイン/艦番:DDG-56) : 2億300万ドル($1=約80円:約162億4,000万円)『Fitzgerald』(フィッツジェラルド/艦番:DDG-62) : 2億5,600万ドル($1=約80円:204億8,000万円)『Stethem』(ステザム/(艦番:DDG-63) : 2億500万ドル($1=約80円:約164億円)『Lassen』(ラッセン/艦番:DDG-82) : 2億6,900万ドル($1=約80円:約215億2,000万円)『McCampbell』(マクキャンベル/艦番:DDG-85) : 3億9,000万ドル($1=約80円:約312億円)『Mustin』(マスティン/艦番:DDG-89) : 4億,3300万ドル($1=約80円:346億4,000万円)この駆逐艦隊は、『Destroyer Squadron 15』(デストロイヤー・スコードロン15)というチームです。

金額合計は19億5,900万ドル($1=約80円:約1,567億2,000万円)です。

上記の金額を全て足すといくらになるのでしょうか。

合計はなんと124億4540万ドル。

1$=約80円のレートで9,956億3,200万円!!約1兆円のハードウェアです。

もちろん、これには人件費やランニングコストなどの諸経費は含んでいませんし、これ以外のハードウェア(例えば弾薬)も計上していません。

これに佐世保、グアムも足せば、気の遠くなるような金額です。

「海軍の整備は一朝一夕ではいかない」と言われます。

上記の艦隊も長い時間をかけて米軍が揃えたものです。

国防には時間とお金がかかるものです。

(谷門太@dcp)(※ アーレイ・バーク級の各艦の金額はContract Priceで『DefenceLink』を元にしています)