「サッカーの魅力を提供し、サッカーに関心を持ってもらう」というメディア、ジャーナリストとしての最終目標は同じであり、批判はするものの大手メディアの記者たちも私にとっては仲間であって敵ではない。特に選手のソーシャルメディア使用が当たり前となった今、時代背景としてメディアにとっての『報道の質』は日々問われている。ロンドン五輪でも選手のソーシャルメディア使用に一定のガイドラインや規制が設けられるようだが、われわれメディアの人間にとっては試金石となる国際大会でもあるわけで、だからこそ今回のニュージーランド戦前後の報じ方には苦言を呈したい。取材に行けないわれわれの意思や情熱を汲み取る必要はないが、純粋に日本サッカー界のために記者たちにはいい取材をして、いい記事を書いてもらいたい。

■著者プロフィール
小澤 一郎
1977年、京都市生まれ。サッカージャーナリスト。スペイン在住歴5年を経て、2010年3月に帰国。スポナビ、footballista、サッカークリニック、サッカー批評、サッカー小僧、ジュニアサッカーを応援しよう!などで執筆中。
著書に『スペインサッカーの神髄』(サッカー小僧新書)がある。また、「まぐまぐ」より、メルマガ『小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」』を配信中。