【編集部的映画批評】英国史上最凶の愉快犯を相手に、一線を超えたルール無用の刑事
『トランスポーター』シリーズを始め、スタントなしのアクションとハスキーボイスが特徴の人気アクション俳優、ジェイソン・ステイサム。今年6月には『ロシアン・ルーレット』、8月には『メカニック』と、立て続けに出演作品が公開される中、早くも10月15日には、ハードボイルド小説の鬼才ケン・ブルーウンのブラントシリーズ4作目が原作となる『ブリッツ』が、新宿バルト9他で全国ロードショーとなりました。
また、ロンドンの曇った街並みを背景に、UKロックを代表するかサビアンやザ・ケミスツのサウンドトラックによって演出される世界観にも注目です。
・ブリッツ - 作品情報
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・編集部的映画批評
ブリッツ
刑事のブラントは正義感が強く、犯罪者を大怪我させてしまう荒くれ者だった。そんな彼を追いかける新聞記者ダンロップは、ある時、警察ばかりを狙う連続殺人事件の情報を“ブリッツ“と名乗る犯人から受け、ブリッツはダンロップに記事を書かせ予告殺人を行い……。ルール無用の荒くれ刑事
今作でジェイソン・ステンサムが演じる主人公は、妥協を許さず、犯罪者には徹底的に制裁を加えるサウスロンドン警察の刑事、ブラントです。タブロイド紙の記者から目の敵にされ、度々間違った解釈の記事を書かれてマスコミに騒がれる彼ですが、仲間からの信頼は厚く、リハビリを終えた元麻薬捜査官からの相談も快く受けたり、妻を亡くした上司の悲しみを癒すために飲みに行ったりと、人情味溢れる人物。人を第一印象や見掛けだけで判断してはいけないのです。英国史上最凶の愉快犯
ある日、ロンドン市内で警官を標的にした連続殺人事件が発生。ブラントを目の敵にするタブロイド紙の記者の元には、“ブリッツ”と名乗る男から通報が入ります。しかし、この情報提供者こそが殺人鬼であり、記事を書かせて予告殺人を行うことで有名になろうと目論む愉快犯なのでした。ブリッツは一見、不安定な常軌を逸した精神異常者に思わせつつも、実は標的となった警官たちにはある共通点があり、自らの罪状へと繋がる決定的な証拠は残さない、陰湿な計画犯罪者だったのです。これまでに出演した数多の作品で、様々な強敵をことごとく完膚なきまでに叩きのめしてきたジェイソン・ステイサム。本作で不運にも彼の相手に選ばれた“英国史上最凶の愉快犯”ブリッツ役のアイダン・ギレンに、果たして勝機は…。型破りなパートナーシップ
一匹狼のブラントのパートナーに選ばれたのは、“英国史上最凶の愉快犯”逮捕のためウェストロンドンから異動してきた、パディ・コンシダイン演じるナッシュ巡査。署内の誰もがゲイであるナッシュを疎外する中で、人の私生活など全く気にしないブラントは、偏見なく彼の警察官としての能力の高さに敬意をもち、心を開いて自らの悩みも打ち明けます。法を犯してでも、自らのルールに従い行動する肉体的なブラントと、対して伝統的な捜査を行う理性的なナッシュ。階級格差もあり、両極に位置する二人ですが、お互いの信じる正義が一致した時、彼らが選んだ結末を、あなたはどう思うでしょうか?また、ロンドンの曇った街並みを背景に、UKロックを代表するかサビアンやザ・ケミスツのサウンドトラックによって演出される世界観にも注目です。
・ブリッツ - 作品情報
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