1−2で敗れた10月30日のウォルヴァーハンプトン戦の後半途中、マンチェスター・シティのロベルト・マンチーニ監督はマフラーをとり、コートを脱いだ。ピッチ上の選手たちがやっていることへのフラストレーションの表れだ。マンチーニ監督が試合前に求めたことも、ハーフタイムに穏やかならぬ声で繰り返し伝えたことも、選手たちは何もやっていなかった。

それどころか、エマヌエル・アデバヨールとヴァンサン・コンパニーが口論したり、初のスタメン出場ながら輝けなかったマリオ・バロテッリがピッチに手袋を投げつける始末。マンチーニ監督は「私はハーフタイムに、勝ちたければプレーをしなければならないと選手たちに伝えた。だが、彼らはそれをしなかった。本当におかしな状況だ」と語った。

英紙『サン』は、「Dead Manc Walking」との見出しを掲げ、選手たちがマンチーニ監督を追い出そうと陰謀を企んでいると伝えた。いつものように、匿名の情報源が次のように話している。

「チーム内にマンチーニの味方を見つけるのは難しい。彼が激しくやろうとするときもあるが、耳を傾ける者はいないんだ。チームのスピリットはボロボロになりつつある。監督に対するリスペクトがなく、一部の選手たちはすでに、いつマンチーニが出ていくかを予想しているくらいなんだ。彼らにとって後任が誰かは重要じゃない。ただ、マンチーニが追い出されるのを望んでいるんだよ」

マンCでは先日も、アーセナルに0対3と手痛い敗北を喫した際、ヤヤ・トゥーレとジェームズ・ミルナーが言い合っており、Y・トゥーレの代理人は同選手が怒った理由について、一部の選手に勝者のメンタリティーが欠けているからだと語った。

マンチーニ監督はその勝者のメンタリティーを持っている。だが、彼には時間がないようだ。『デイリー・メール』によると、近いうちの解任もささやかれているという。マンCは昨季、現状よりもひどくない状態でマーク・ヒューズ監督を更迭した。ヒューズ監督は最初の10試合で1敗しかしていなかったが、マンチーニ監督は今季すでに3敗を喫している。

マンチーニ監督に対する批判の原因は、規律面の問題や、選手たちが一部の采配に納得していないことにある(ウォルヴァーハンプトン戦ではリードされている際、アデバヨールに代えてDFパブロ・サバレタを投入。アデバヨールはピッチを去る際に笑っているようだった)。だが、マンチーニ監督は「チームはバランスを見つけなければいけない。これから、何をミスしたのかを理解したい」と話している。