再就職支援の現状〜事業の統廃合で30代の利用者が増加
 企業業績の悪化により、各社は雇用調整を進めている。正社員の希望・早期退職者を募集する企業から再就職支援(アウトプレースメント)会社への依頼も増加しているが、知識の乏しいまま制度運用することは、社員・企業の双方にとって不幸な結果を招く懸念がある。再就職支援の現状を取材した。

製造業の雇用調整が加速

 世界的不況の影響を受け、派遣社員に限らず正社員の雇用調整に乗り出す企業も相次いでいる。

 希望退職募集などの雇用調整に当たっては、退職割増金と並んで再就職支援会社と提携した再就職支援プログラムをオプションとして提供するのが主流である。それに伴い、昨年末から再就職支援会社への依頼も増加している。

 再就職支援ビジネスが日本で本格的に普及したのは97年以降。国内市場規模はITバブル崩壊後の02年に約350億円に達した(矢野経済研究所)。その後は景気回復により縮小し、05〜06年は170億円前後で推移していた。しかし、昨年後半から今年にかけて企業の依頼件数が急速に増加。09年の国内市場の200 億円突破は確実と見られている。

 依頼企業の業種も多岐にわたる。メイテックグループの日本ドレーク・ビーム...(もっと読む

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