厚生労働省は、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構との共催で実施した「高年齢者雇用開発コンテスト」の入賞企業を発表し、最優秀賞には旅館業の湯元榊原館(三重県)が選ばれた。

 高齢者雇用の創意工夫や先進事例を募集し、応募総数97編から最優秀賞に旅館業の湯元榊原館、優秀賞に金属製品製造業の近江ニスコ工業(滋賀県)、医療業の中村整形外科医院(青森県)、特別賞に一般機械器具製造業のキデン(山形県)、食料品製造業の虎屋本舗(広島県)がそれぞれ選ばれた。

 最優秀賞の湯元榊原館は、従業員104人のうち、60歳〜64歳が24人(構成比23.1%)、65歳〜69歳が19人(同18.3%)、70歳以上が14人(同13.5%)で、60歳以上が従業員の半数を超えている。定年は65歳で、継続雇用制度として、主に嘱託・パートとして70歳まで再雇用しており、現在の最高年齢者は79歳(2人)となっている。

 表彰のポイントとしては、高齢者雇用制度の充実に加えて、高齢者と若年者のペア就労で若年者の定着と技能承継で実績を上げている点や60種以上の多様な勤務シフトで各人のペースで働ける環境を整備している点が挙げられている。

 入賞企業の表彰は、10月1日開催の「高齢者雇用フェスタ2009」で実施される。

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