創業支援の立場から経済を活性化する新興企業、新興事業の可能性を探るレポート

総務省の調べによると、企業の開業率、廃業率の推移は、91年以降廃業率が
開業率を上回る状況であります。

具体的には、(少し古いデータですが)2001−2004年の廃業率は
6.1%、これに対して、開業率は、3.5%しかありません。
ちなみに、米国ですと、開業率13−14%弱台をキープ、廃業率は12%台を
キープし、かろうじてですが、開業率が上回っています。
数で言うと、2004年の米国の開業数は58万900件、廃業数は57万6千件です。

単純比較は一概にできないものの、米国は日本に比べると事業欲旺盛で
その分消えていく企業も多いものの、ほんのわずかであるが生き残っている企業が多い、とみて取れます。
全ての開業者が雇用を創出しているとは限りませんが、少なくともこの中から
成長発展していく企業も当然あるわけで、そのような意味においては、新しい
雇用を増やす機会が、米国の社会に根付いていることが、考えられます。

ちなみにこれも興味深いのですが、ではそれ以前の日本はどうだったか、というと統計が始まっている81年は、開業率7.2%、廃業率3.7%です。
ご承知の通り、日本経済は右肩上がりでしたので、この数値自体不思議でない
のかもしれませんが、雇用創出にはそれなりの貢献があったのでは、と、うかがえます。(それでも、今の米国は、過去の高度成長期の日本よりも、事業欲旺盛と取れるのかも?)

バブル経済崩壊後以降、ずっと日本はやや下を見ながら歩いてきたのでは
ないでしょうか?

少しうらやましいのは、リスクを取ってでも積極的に起業、創業する人々が
かなりの確率で米国が多い、ということです。
これは単純に雇用創出だけでなく、経済そのものを活性化させる要因と
なります。


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