「麻生セメント社長」時代の麻生首相の懐かしい写真が週刊誌(週刊文春9月10日号)に掲載されていた。書斎で、ゴルゴ13を読む姿の後ろの書棚に並んでいるのも、ほとんどが漫画である。

さいとうたかをに、小池一夫原作の時代劇漫画に、本宮ひろ志漫画の数々・・・。40代以上の男性なら、どれかには、一度は、お世話になっている。王道のラインナップだ。


2007年8月5日放送の日本テレビ「行列のできる法律相談所」出演の際に、「一番の夢」を聞かれた麻生首相は、「本宮ひろ志さんに、自分の漫画を描いてもらいたい」と答えていた。そして、同氏の代表作「サラリーマン金太郎」の主人公矢島金太郎と肩を組んで笑う麻生氏を描いた色紙を贈られ、満面の笑みを讃えていたのを見たことがある。そして、本宮漫画の中でも好きなのが・・・・1968年-1973年「週間少年ジャンプ」に連載された「男一匹ガキ大将」らしい。


「巨人の星 」、「あしたのジョー 」と並んで70年代を代表する少年マンガである。現在まで続く、ヤンキー出世物マンガの元祖と言われている。主人公「戸川万吉」の夢はでっかい男になること。そのケンカの相手は、街の番長、日本の財閥との株勝負、アメリカの巨大資本、そして日本国家と物語が進むにつれてどんどんスケールが大きくなる。 どこの派閥にも入らず、男一匹で出世していく。自分より大きなものへ次から次へと挑み、魅了していく。「男の美学」が詰め込まれた作品である。


「男樹」、「旅の途中」、「猛き黄金の国 道三」、「夢幻の如く」、「俺の空」・・・本宮漫画の主人公には、共通した特長がある。
? 器が大きい。
? 「常識」や「派閥」が大嫌い。
? 自然に人が集まる。
? 筋の通らないことが嫌い。
? 破天荒な実行力。

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