当シリーズ映画の基本コンセプトは、

「“母なる星地球(ガイア)”は、それ自体が一つの大きな
 生命体であり、我々人類は、その大きな生命体の一部分として、
 他の全ての生命体と共に、今、ここに生かされている」

というもの。

世界の賢人たちへの取材を通じて、
ガイアの思想が決して妄想でないことを
実感させてくれます。

今回は、1997年に公開された「三番」をご紹介します。


<星野道夫>

アラスカの大自然や人をモチーフに
私たちの目をひきつけて離さない写真を
数多く残した星野道夫氏。


彼は、1996年8月8日、
ロシアのカムチャツカでヒグマに襲われ、
この世を去ります。

同年9月から、第三番の出演者として、
取材が始まる直前のことでした。

したがって、第三番は、
星野氏と親しくしていたアラスカの友人たちによる、
星野氏の回顧録的な内容になっています。


実は彼は、アラスカの少数民族、
クリンキット族から、

「カーツ」

という名前をもらっていました。

「カーツ」は、クマの父親、
人間の母親を持つ伝説上の存在です。

クリンキット族はクマを崇める一族であり、
星野氏は、その一族として認められたのでした。

皮肉なことに、
星野氏はクマに襲われて命を落とします。

友人たちはこの悲劇について、

“道夫は自らの命をクマに捧げたのだ”
“道夫は、クマのことを悪くは思っていない”

と考えることで、
かけがえのない友を失った気持ちの整理を
しています。


でも実際、星野氏自身も、
次のように語っているのです。

“一撃で人を倒せるクマの力を知ると、
 そんな自然がまだこの地球にあると
 わかって、ちょっとほっとしますね・・・”


<フリーマン・ダイソン>

天才物理学者。

弱冠24歳で、相対性理論と量子力学を統合する方程式、

「ダイソン方程式」

を発見します。

ダイソン氏は、地球は、
月の表面のように単調ではなく、
多様な命で満ち溢れているからこそ
美しいのだと述べています。


そして、ダイソン氏は、

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