批判が集まった小園海斗選手の記者会見

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 球界に衝撃が走った。広島カープが1日、小園海斗内野手(26)、矢野雅哉内野手(27)、前川誠太内野手(23)、田村俊介外野手(23)の4選手に戦力外通告を行ったと発表した。小園、矢野は「球団の顔」と言える主力選手で、前川と田村も将来が嘱望された若手野手だった。一方で、球団は、ゾンビたばこ疑惑について「シロかクロかで言えば、シロ」とも述べている。では一体、なぜ来季の契約を結ばなかったのか?

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小園は「特別扱い」だったが…

 4名が来季の戦力構想から外れた理由は、グラウンド上のパフォーマンスではないことは明らかだ。所属していた羽月隆太郎氏が通称「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物を使用し、医薬品医療機器法違反の容疑で1月に逮捕されて契約解除に。そして、羽月氏に薬物を譲渡したなどとして逮捕・起訴された会社役員と共に小園、矢野、田村各選手が写る写真が7月に「Smart FLASH」(週刊誌「FLASH」のウェブ版)で掲載された。会社役員とツーショットの写真が掲載された矢野は無期限で3軍降格に。さらに矢野と前川が広島県警の家宅捜索を受けたことが7月30日に球団から発表され、前川は同日に登録抹消された。

批判が集まった小園海斗選手の記者会見

「矢野、田村、前川の契約解除は予想できましたが、驚いたのは小園も来季の戦力構想から外したことです。一連の報道が7月に出た後も、スタメンに名を連ねて試合に出ていた。8月中旬にファーム降格になった際も、守備面で精彩を欠いていたことが理由でした。『特別扱い』ともいえる球団の対応に批判の声が高まる中で、このまま小園が広島のユニフォームを着るのは良くないと判断したのでしょう」(広島を取材するスポーツ紙記者)

若手を守る立場なのに…

 チームを率いる新井貴浩監督は、シーズン中、3度も辞任を申し出ていたことが報道されている。しかし、それでも来季の続投が決まった。

「フロント幹部に慰留されたそうです。今の広島の状況を考えると、新井監督に辞められても、次の監督を引き受ける人材がなかなか見つからない。言わば、球団から泣きつかれた監督は、責任を感じて続投を決めたという経緯があります。そこまでして来季を引き受けてもらった監督を支え、チームの体質を変えるために4人を戦力外にするという大ナタを振るった。球団の判断は間違っていないと思います」(同)

 球団は4選手に対して、「調査の過程で、矛盾や疑念を感じることもあった」「信頼関係を築くことは難しかった」とも述べている。加えて、

「報道では、主力選手だった小園と矢野がクローズアップされていますが、実は、球団は前川と田村の打撃も高く評価し、将来に期待していた。本来、彼らを“怪しい人脈”から守らなければいけないのが、小園や矢野といった主力クラスの中堅選手ですが、あろうことか一緒になって、飲み会に同席までしてしまっている。そこへの怒りがあったのかもしれません」(同)

会見での酷い態度

 4人の選手は戦力外通告を受けた後に報道陣の取材に対応し、チームに迷惑をかけたことを謝罪した。その中で「態度が酷い」、「反省しているように見えない」と批判の矛先が向けられたのが小園だった。報道陣からの質問に「そうっすね」というコメントを繰り返し、今後の去就については「なんも考えていないです」と淡々と語った。

 戦力外通告を受け、気持ちを整理できなかったのかもしれない。だが、ぶっきらぼうな口調を見せれば、当然、開き直っているとの誤解を受けかねない。その後に自身のInstagramを更新して首脳陣、チームメイト、ファンに向けて謝罪した上で、違法薬物の使用や所持や反社会的勢力との関係について潔白を強調。「今後の活動につきましてはなにも決まっていませんが、私には野球しかありません。失った信用を取り戻すことは相当に困難な道であると思いますが、一人の人間として、そして野球人として、今一度ゼロから自分を見つめ直し、真摯に野球と向き合ってまいります」とつづったが、広島OBは「小園は勘違いしている」と嘆く。

「Instagramを読んだとしても、あの記者会見を見たらどのような印象を受けるか。本当に反省しているのか疑念を抱くでしょう。他球団も、小園を獲得することがファン、スポンサーの理解を得られるとは思えないはず。戦力として魅力的でも、獲得に動く球団はイメージしにくいですね」

獲得はリスクが高い

 卓越した打撃センスで、昨年に打率.309で自身初タイトルとなる首位打者を獲得。今年はWBCで侍ジャパンのメンバーにも選出された。26歳とこれから脂が乗り切る時期を迎える選手だ。

 過去には山川穂高(ソフトバンク)、中田翔(元中日)がグラウンド外のトラブルで無期限の出場停止処分を球団から受けたが、山川は西武からソフトバンクにFA移籍し、中田はシーズン途中に日本ハムから巨人に無償トレードで移籍した。小園にも手を差し伸べる球団がないだろうか。

 セ・リーグ球団の元編成担当は、「山川や中田と小園が違うのは、トレード要員、現役ドラフトなどではなく戦力外通告を受けたという点です。違法薬物や反社会勢力とのかかわりがシロだと判断しても、過去の振る舞いや球団が色々な調査を行った中で信頼できないと判断した事実は重い。コンプライアンスが厳しくなっている中、他球団が小園を獲得するのはリスクが高い」と否定的な見方を示す。

メジャーの評価も高くない

 小園は将来メジャーに挑戦したい思いを明かしていた。NPBで現役続行が叶わなければ、米国でプレーする選択肢があるが、この道も険しい。

「グラウンド外の素行については日本より厳しいですからね。そもそも、小園に関してはメジャー各球団のスカウトの評価がそこまで高くない。バットコントロールは巧いですが長打力がなく、足も速いわけではない。遊撃や三塁の守備でもメジャーで通用するレベルではない。メキシコ、韓国、台湾のほか、国内独立リーグでのプレーを視野に入れた方がいいでしょう」(スポーツ紙デスク)

 チームの中心として活躍するはずだった4人が退団するダメージは大きいが、ファンの信頼を取り戻すには覚悟を示さなければいけない。低迷期が続いている上、今年は不祥事ばかりが話題になり、本拠地のマツダスタジアムは空席が目立った。新井監督は来季に就任5年目を迎えるが、監督一人ではチームを変えられない。オフの戦力補強を含め、負のイメージを払拭して生まれ変わることができるか。

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デイリー新潮編集部