この夏、リバプールへ移籍したスペイン代表FWフェルナンド・トーレスは、チームとともに香港で開催されているバークレイズ・アジア・トロフィーに参加しているが、初戦のサウス・チャイナ戦前の記者会見にもベニテス監督やキャプテン、ジェラードとともに記者会見に出席。チームに合流して間もないが、トーレスに対するメディアの注目度は高く、早くもチームを牽引する一人と見られているのも事実。

「このチームでプレーしていることに満足している。チームメイトを尊敬しているし、彼らからたくさんのことを学べるよ。みんな世界でも有名だ。僕はスペインでは有名だったけれど、みんなのように世界レベルで有名になりたいね」。

　彼のコメントからリバプールでの新生活に満足し、新たな挑戦への意欲に燃えていることがうかがえる。しかし、トーレスはリバプールでまだゴールを挙げていない。先日行われたプレシーズンマッチ、対ブレーメン戦で途中出場を果たし、決定機をつかんだもののゴールを割ることはなかった。もちろんプレー時間自体も少ないことを考慮しなければならないが、それでも期待してしまうのも無理はない。

「より多くのゴールを決められたら最高だ。でも、ゴールを決めるのは僕だけにかかっているというものでもない。チームみんなで努力していくものなんだ。一丸となってね」。

　そう語るトーレスからは焦りの様子は見られない。しかし、ここ数シーズン、得点力不足が課題となっていたリバプールにおいて、トーレスにかかる期待は大きい。彼自身もゴールという形で周囲の期待に応えたいと思っているのは確かだ。24日に行われたサウス・チャイナ戦にトーレスは出場しなかったが、チームは3-1で勝利を収め、27日にはポーツマスと決勝戦を戦う。トーレスの次のチャンスは27日にやってくることになる。アジアの地で最後の試合となるポーツマス戦で“ニーニョ”のリバプール移籍後初ゴールが見られるか、期待したい。

(スペイン通信)