報道機関が著作権侵害でOpenAIとMicrosoftを提訴

現地時間の2026年9月4日(金)、アメリカのローカルメディアであるThe Seattle TimesとNewsdayが、OpenAIとMicrosoftが許可なく両メディアの記事をAIシステムのトレーニングに利用したとして、裁判所に訴状を提出しました。
Seattle Times, Newsday sue OpenAI, Microsoft, alleging copyright infringement | Reuters
Seattle Times and Newsday sue OpenAI and Microsoft for infringement | The Verge
https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/990932/seattle-times-newsday-lawsuit-openai-microsoft
ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提出された訴状によると、OpenAIとMicrosoftはThe Seattle TimesおよびNewsdayの有料記事を含むあらゆる記事をインターネット上から収集し、ChatGPT・Microsoft Copilot・BingといったAI製品のトレーニングや、AI運用に利用されるデータセットとして活用したそうです。
これにより、OpenAIとMicrosoftのAI製品は、The Seattle TimesおよびNewsdayの記事の一部を再現したり、酷似した内容のコンテンツを生成したりできるようになっているとのこと。加えて、AIツールがユーザーに直接回答を提供することで、ユーザーがThe Seattle TimesやNewsdayのウェブサイトを訪問したり、両メディアを購読したりする必要性を低下させていると、主張が展開されています。
ロイターの報道によると、The Seattle Timesのアラン・フィスコ社長兼CEOは「我々は年間数百万ドル(数億円)を投じてコンテンツを制作していますが、同意も対価もないままAI企業がそれを利用しています。このような状況から自らの身を守らなければいけません」と従業員向けに語ったそうです。

今回の訴訟は、2023年にニューヨーク・タイムズがOpenAIとMicrosoftを著作権侵害で提訴した一件と同様に、自社コンテンツが許可なくAIのトレーニングに利用されたことを訴えるものです。OpenAIおよびMicrosoftは、他にも作家やカナダの主要な報道機関、新聞社8社などから訴えられています。
こういった訴訟を受け、OpenAIは一部のメディアと戦略的パートナーシップを提携しています。
OpenAIとFinancial Timesが戦略的パートナーシップを提携しChatGPT内にFinancial Timesの情報が表示されるように - GIGAZINE

また、OpenAIとニューヨーク・タイムズの訴訟について、アメリカ司法省は「AIトレーニングはフェアユース」と主張する書面を提出したばかりです。
著作権を巡るOpenAIとニューヨーク・タイムズの訴訟について司法省が「AIトレーニングはフェアユース」と主張する書面を提出 - GIGAZINE

OpenAIの広報担当者は今回の訴訟について、同社のAIモデルは一般公開されているデータを使ってトレーニングされており、その利用はフェアユースの原則に基づくものであると主張。
Microsoftの広報担当者は、ロイターに対して「今回の訴訟には驚いていますが、地域ジャーナリズムの重要性は認識しており、この種の問題を解決する方法について、いつでも話し合う用意があります」とコメントしました。
