店主は80歳、若者に人気のレトロ写真館 中国重慶市

【新華社重慶9月1日】中国重慶市の解放碑商業圏にある古い集合住宅に、1軒の写真館がひっそりとたたずむ。ショーウインドーや壁は、20世紀のレトロな雰囲気を残す写真で埋め尽くされている。
写真館の店主は80歳の夏高英(か・こうえい)さんだ。客を迎えると、まずはパソコンのサンプル写真から好みのスタイルを選んでもらう。夏さんが手際よくメークを施し、ドレスと温かみのある照明を組み合わせることで、時代の面影を感じさせる美しさが引き出されていく。
20平方メートル余りの小さな店を、夏さんは30年以上切り盛りしてきた。店内にあるのは、旧式のデジタルカメラ1台と照明2基、背景の壁1面のみ。通路の両側にはクラシックなドレスがずらりと掛けられ、夏さんは限られた空間で、メイクから衣装選び、撮影、プリント、レタッチまで全て1人でこなす。
若い頃は曲芸団の役者だったが、写真好きが高じて写真館を開いた。最初はフィルムカメラを使い、後にデジタルカメラやパソコンでのレタッチ技術を習得した。ネットで話題になってからは、評判を聞いた客が次々とやって来る。
小さな店は、夏さんと社会をつなぐ扉だ。デジタル技術も、若い客と接するなかで身に付けた。夏さんにとって、考えが時代遅れになるのは「しわが増えるよりも恐ろしいこと」だという。「多くの人の時を越えた美しさを切り取っていきたい」。体力が続く限り夏さんはカメラを握り続ける。(記者/趙小帥、沙青)
