《吉田優利・鈴姉妹が女子ゴルフ日米同時Vへ》エリートの姉を追う妹の“雑草魂” コーチも所属先も別で、姉へのライバル心も隠さず
女子ゴルフ日本ツアー「CATレディース」で吉田鈴(22)が6月の「ヨネックス・レディース」に続くツアー2勝目をあげた。同じ週には米女子ツアーで3学年上の姉・吉田優利(26)が「CPKC女子オープン」で自己最高の単独2位に入った。日米同時Vへの期待も高まっているが、姉妹のゴルフ人生は実は対照的なものだ。
「都内で居酒屋を経営する父親の影響でゴルフを始めた2人ですが、姉の優利はジュニア時代から古江彩佳や安田祐香と並ぶナショナルチームのメンバーで、日本女子アマと日本ジュニアの二冠にプロテスト一発合格と絵に描いたようなエリート街道を歩んできた。プロ1年目に2勝を挙げ、3年目にはメジャー大会にも優勝し、2024年から予選会を経て米女子ツアーに参戦している。
対して妹の鈴はアマ時代無冠、プロテストも4度目の受験でようやく合格ラインぎりぎりの通過だった。プロ1年目はQTが36位でなんとか前半戦が出場できるラインだった」(担当記者)
プロテスト4回受験のために世に出るのは遅れたが、竹田麗央、川粼春花、神谷そら、都玲華など2003年度生まれのダイヤモンド世代のひとりだ。その鈴はプロ2年目となった今年の初優勝後の会見でも「姉と比べられるのは仕方ないが、それは他人の評価。自分のブランドを確立したい」と言い切って負けん気の強さをのぞかせるなど、"姉妹プロゴルファー"としては異彩を放つ。クラブメーカー担当者が明かす。
「岩井明愛・千怜の双子姉妹をヨネックスがサポートしているのに代表されるように、兄弟姉妹は同じメーカーと契約するケースがほとんど。ところが、吉田姉妹は姉がブリヂストン、妹はキャロウェイで、被るキャップも違っている。
私生活では仲良しですが、ことゴルフにおいては妹のほうがこだわりがあって、幼い頃から『お姉ちゃんはこう打っていたよ』と比べられるのを嫌がっていたそうで、節目ごとにあえて違う道を選んできたようです」
指導するコーチも姉が辻村明志氏、妹が男子プロの今野康晴氏。所属先も姉はエプソン、妹は大東建託とそれぞれ別だ。
「姉は158センチ58キロ、妹は153センチ48キロと体格も一回り小さいだけに"同じスイングをする必要はない"というのが妹の持論となっているようです。姉を尊敬していると言う一方で、姉の日本ツアー4勝を超え、姉が既に手にしているメジャー制覇を狙うと公言するなど、ライバル心は隠していません」(同前)
エリートの姉を追う妹の雑草魂という構図だが、その負けん気こそが原動力にもなる。対照的な姉妹が日米同時V達成に向けて突き進んでいる。
※週刊ポスト2026年9月11日号
