進まぬホテルなどへの「2次避難」 熊本地震・被災者全員が対象だが… 県内申し込み1227件 実際ホテルなどに移動したのは3割弱 “マッチングが進まない”
避難生活が長期化する中、住宅の復旧や仮設住宅の準備が整うまでホテルや旅館などの宿泊施設に生活環境を移す「2次避難」。しかし、思うように進んでいないようです。
震度7を観測した熊本県宇城市の避難所では、地震の発生から2週間が過ぎた今月13日、ある変化が。
記者
「これまで開設していた3つの避難所を、こちらの不知火体育館に集約します」
避難している人たちの生活の負担を軽くしようと、市は80人ほどが身を寄せていた3つの避難所を1か所に集約。新たな避難所には段ボールベッドやエアコンが備えられているほか、屋外にはトイレカーが設置されています。
避難者
「(以前の避難所は)板張りにマットレスを貸していただいて、その上でみんなで雑魚寝みたいな感じだったので、だいぶ違いますね」
地震発生から3週間。避難環境を改善しようという動きの中で、ホテルなどへの「2次避難」も進められています。
災害関連死も防ぐ「2次避難」は、10年前の熊本地震では高齢者など、要配慮者が対象でした。しかし、今回は夏の暑さの中、すみやかな対応が必要だとして被災者全員が対象に。比較的被害が少なかった熊本市や阿蘇地域などを中心に、169の施設が受け入れ先となり、今月4日から本格的に受け入れを始めています。
ホテルに避難した男性
「(避難所では)どうしても気をつかったりする面がある。気分的にはだいぶ楽になってホッとしている」
被災地を訪れた高市総理も「2次避難」に言及しました。
高市早苗 総理
「ホテルや旅館の借り上げもして、順次移っていただける対応もしています。移られるときには躊躇なく移ってください」
ただ、躊躇せずに、とはいかない現実も見えてきました。
熊本県内で体育館などの避難所に身を寄せるのは3000人あまり。「2次避難」には1227件の申し込みがありましたが、ホテルなどに移動したのは3割弱にとどまっています。
断水の中 自宅避難
「赤ちゃんがいると環境の変化が本当にストレスになる」
避難所に避難
「若い人は(ホテルに)行くかもしれないけど、年を取ったら地元にいたいし、地元にいた方が揺れても心強い。みんなグループになって集まっている」
県によりますと、応募した人の8割近くが自宅近くでの2次避難を希望しているものの、八代市などでは多くの宿泊施設が被害を受けていて、マッチングが進まないといいます。
熊本県 木村敬 知事
「期待した以上にマッチングがうまくいかないのも、地元にいたい、畑や田んぼを見に行きたいので家の近くのホテルがいい、という要望が強い」
避難環境の改善は進められるか。県はコールセンターを開設し、日々変わるニーズに柔軟に対応するとともに、仮設住宅の建設を急ピッチで進めています。
