[8.8 J1第1節 柏 2-1 水戸 三協F柏]

 世代屈指のストライカーが、J初ゴールをあげた。柏レイソルに2点のリードを許していた水戸ホーリーホックは、DF真瀬拓海のシュートがDF杉岡大暉のハンドを誘発し、PKを獲得。キッカーを務めたのが、FW内野航太郎だった。

「流れが前半良くなかったので、あのゴールで流れをなんとか持っていこうっていう風に思っていたので。入ったときは昨シーズンあんだけ遠かったゴールが、パッて入ってるし。そんな感じかと、正直思ってます」

 アウェーゴール裏を埋めた水戸サポーターに向かって蹴る形になったPK。内野はゴール右下のサイドネットを揺らすシュートを決めてみせた。

内野のPK弾で1点差につめよった

 世代別日本代表に名を連ねていた内野は、横浜FMアカデミーから筑波大に進学。3年生だった2025年夏に筑波大蹴球部を退部して欧州へのチャレンジを決断し、デンマーク1部ブレンビーへと加入した。デンマーク1部で5試合に出場した後、2026年3月にヴィッセル神戸へと期限付き移籍。3月18日のG大阪戦で後半28分から出場して“Jデビュー”をはたすと、神戸で3試合に出場したが、得点はなかった。

 そして迎えた2026/27シーズンは、水戸でのプレーを選択。柏との開幕節では3-4-2-1の1トップとして先発し“J1デビュー”をはたすと、前半7分にはDF大森渚生のクロスから決定的なヘディングシュートを放つなどPK以外でも存在感を示していた。

「最後前線のところが決めるだけっていうのは、オファーの段階であった」と内野が指摘するように、点取り屋として期待されて水戸に加入した。水戸にきてから、内野の心境に変化があったという。

「自分は今までのサッカー人生的に、チームが負けたとしても、自分にとっては『いいや』って感じのマインドの人間だったんですけど、今日初めて試合が終わったときに『もっとやれなかったかな、悔しいな』って心から思えた」

 待望の“プロ初ゴール”も「意外とうれしくなかった」と振り返った内野。1点差にしてからは、柏を押し込み続けたが最後の1点は遠かった。開幕黒星となった内野の心に残ったのは、チームを勝たせられなかった悔しさだった。

(取材・文 奥山典幸)