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AI進化の中で「稼げる職種」に?ブルーカラーの魅力

急速に進化を続ける「AI」。その影響で、デスクワーカーや営業職などいわゆる「ホワイトカラー」の仕事が次々とAIに奪われる時代になっています。

【写真を見る】令和に輝く「ブルーカラー」住宅技能工・タクシー運転手・エアコン取付業者…仕事の魅力は?

一方、今熱い視線を浴びているのが、建設・運送などの現場で働く「ブルーカラー」の職種。かつてのイメージから一転、「稼げる職種」として大きな注目を集めています。

どれくらい「稼げる」のか?給与面以外の魅力とは?現場のプロたちに密着しました。

「30代前半で年収900万円の人も」大手住宅メーカーの職人

「バルコニーの内壁をつけていました。柱とか壁を立てる住宅技能工です。積水ハウス建設のクラフター(社員工)として働いています」

大阪市福島区のとある建設現場では、大手住宅メーカー・積水ハウス建設が雇用する職人たちが働いています。

職人の高齢化により担い手不足が深刻化する中、積水ハウス建設では職人を直接雇用する制度を導入。高校卒業者の初任給を約30%上げる(2022年と現在の比較)など待遇面を大幅に見直し、3年連続で100人以上の若手人材を確保しています。

積水ハウス建設 クラフター)「仕事量に合った給料をもらっている。十分もらっているなと思います。(Qどれくらい?)ご想像にお任せします」

中には、30代前半で年収約900万円の人もいるということです。

「給料は倍以上に上がった」商社営業職からタクシー運転手になった女性

若手人材を惹きつけるブルーカラー。ホワイトカラーから転職する人も多いと言います。その1つが、タクシードライバーです。27歳の青山玲子さんは去年、商社の営業職から転職してきました。

(未来都タクシー 青山玲子さん)
「一番はお金の面が大きい。やったらやった分だけ給料が欲しいというのが新卒の時からずっとあって」
「(前職は)年功序列みたいな感じで、先輩より売り上げを上げていたんですけど、(給料は)全然低かったですね」

前職とは違い、歩合制が基本のタクシー業界。青山さんの給料は劇的に上がったと言います。

(未来都タクシー 青山玲子さん)
「お給料は倍以上、上がっていますね。(Q大体どれくらい?)額面で60万円くらいありましたね。良い時は」

インバウンドの増加や配車アプリの普及で、タクシーの需要は高まっています。タクシー業界では2020年以降、賃金が50%以上も上昇しているのです。

「自分を守るために部下を…」ホワイトカラー“中間管理職”の苦悩

(タクシードライバー 木下浩徳さん)「葬儀を主にしている冠婚葬祭の会社で15年働いていました」

賃金以外の理由でタクシー業界に転職した元「ホワイトカラー」もいます。木下浩徳(38)さんです。

営業や人事部門などを経て転職を決断した裏には、ホワイトカラーならではの苦悩がありました。

(タクシードライバー 木下浩徳さん)
「肉体的にしんどいことは正直なかったです。ただ、精神面ですね。自分を守るために、時には部下をけなさなきゃいけない場面が出てきたり」
「自分が思っていることの逆、白と思っていても黒、黒と思っていても白ということが、サラリーマンの出世には必要な場面が正直あるんですね。これ何してんのかな?と思って」

父が倒れ転職決意「なんで家族と仕事で比べなアカンの」

会社と部下の板挟みになる中、ある出来事が転職の引き金になりました。

(タクシードライバー 木下浩徳さん)
「37歳の時に父が70歳で倒れたんですよ。結果的に今は元気になったんですけど、将来介護とか病院連れて行くとなった時に、簡単に会社休めるかなって。なんで家族と仕事で比べなアカンの?家族一択やんと思っちゃって」

月12回出勤で年収は変わらず「休みの日が充実。最高」

年収を維持しつつ、自由に休みも取りたい。辿り着いた答えは、自身の父親と同じタクシードライバーでした。

(タクシードライバー 木下浩徳さん)    
「父が給与明細から何から全部見せてくれたんです。実際こんな感じやでって」
「70歳で気楽に働いて、これぐらい貰えるんだったら、30代半ばでがっつり働いたら多分1.5倍いけるんちゃう?と」

木下さんの6月の勤務実績によると、ひと月あたりの出勤回数は12回ですが、それでも15年勤めた前職とほぼ変わらない年収だと言います。

(タクシードライバー 木下浩徳さん)
「休みの日の充実さは、えげつないぐらい比較しようがない。もう最高!最高です」

高収入の理由は「全工程を1人で完結」エアコン取付工事の職人

一方、己の“腕一本”で高収入を得る人も。阪根拓人(39)さんの仕事は、夏に繁忙期を迎える「エアコン」の取付工事です。

(エアコン取付業者 阪根拓人さん)
「室内機になると10~15kgぐらい。重たいですね。室外機になると、重たいもので大体50~60kgはあります」

阪根さんが高収入を得られる大きな理由は、すべての工程を1人で完結させることだと言います。

(エアコン取付業者 阪根拓人さん)
「2人で3~4台(取り付けに)回る方はいるが、基本的に僕は1人で回る。その分、人件費かかるのでね」

「早く帰ればその分仕事がもらえます」3時間でエアコン3台設置

阪根さんの持ち味はスピード。テンポ良く、約9年の職人生活で培った感覚で、配管やカバーの設置位置なども迷うことなく作業を進めます。

1時間で1台目の取り付けが完了。すぐに2台目の作業に取り掛かります。

(エアコン取付業者 阪根拓人さん)
「(休憩は?)基本休憩はとらないですね。もう忙しい時期は作業に専念しています」
「早く帰ればその分仕事がもらえます。『仕事が早いね』『もうちょっと台数いけますね』ってなるので」

3時間でエアコン3台を設置した阪根さん。これだけで売り上げは…

年収は約1500万円「やったらやった分だけ返ってくる」

(エアコン取付業者 阪根拓人さん)
「10万円ほどですね。多い時には、30~40万円を1日で売り上げる時もあります」

手際の良さとミスのない作業実績で、大手量販店からの依頼が絶えず、売り上げは好調に推移しているといいます。

(エアコン取付業者 阪根拓人さん)
「去年の忙しい時で、6月で400万円ほど売り上げがありました」

経費などを差し引いても、300万円ほどが手元に残る計算。去年の年収は約1500万円だと言います。
    
(エアコン取付業者 阪根拓人さん)
「この仕事はやったらやった分だけ売り上げとして返ってくる。今後さらに売り上げをどんどん伸ばしていきたい。50歳くらいで引退してゆっくり生活できたらいいなと」

AIの進化が加速する中、豊かに生きるための選択肢として「ブルーカラー」がより鮮やかな魅力を放っています。

(2026年7月21日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『密着』より)