アブラが漏れて衣裳が…熊切あさ美が明かす“崖っぷちダイエット半生” 「もし『マンジャロ』があったら手を出したかも…」40歳目前で体と心を変えた出会い
6月19日、タレントの熊切あさ美(46)が、初のライフスタイルフォトブック『元祖崖っぷちアイドルの熊切あさ美が、全肯定BODYを手に入れた理由』(主婦と生活社)を発売した。デビューから28年を迎えた芸能界での紆余曲折から、現在のポジティブな気持ち、そして筋トレ方法や美容と健康への対処法まで幅広く綴った彼女に、ダイエットに取り組んだ経験を聞いた。
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【美しい脚を嫌いな男がいるだろうか】ほどよく筋肉がついた健康的なスタイルを惜しみなく…46歳・完熟美女から目が離せない
新著では、「崖っぷちアイドル」として知られてきた熊切の、新しい一面がグラビアで紹介されている。ショーツ1枚にファーベストをまとっただけのモードな姿、あるいはすっきりと細く長い素足を惜しみなくさらけ出し……見惚れるカッコよさだ。だが、そこに至るまでの道のりは、決して平坦ではなかった。

「お腹だけ別人だったんですよ〜」
もともと手足の細いモデル体型ながら、「なぜかウエスト周りだけが浮き輪をつけたみたいにポッコリ……」な身体が長年の悩みだったという。
「20代のころは、ちびT(=ぴったりフィットしたTシャツ)にデニムという、ウエストを強調したスタイルが流行っていました。自分もそんな服を着たかったけれど、スリムなジーンズはファスナーが閉まらないからって、結局あきらめていましたね。30代くらいまではお腹が目立たないようなワンピとかふわっとしたスカートばかり着ていました」(熊切、以下同)
スタイリストが用意した衣裳も、ウエスト部分だけが合わない。そんな悩みを、当時は誰にも言えずにいたという。
「グラビアの撮影では、前日から食事を取らないのはもちろん、下剤を飲むことを覚えました。それがクセになっちゃって、そのうち大量に飲まないと出なくなってしまって……」
ついに起きた事故
とにかく細くなりたくて、「痩せる」と聞いたら、疑いもせずに何でも試した。
「新しいダイエットサプリの話を聞いたらすぐ試したし、リンゴやゆで卵だけ食べるみたいな単品ダイエットももちろんやりました」
もっとも苦い記憶のひとつが、15年ほど前にクリニックの肥満外来で処方してもらった肥満治療薬。食事の脂質の吸収を阻害し体外に排出する仕組みがあった。現在はドラッグストアでも購入できるが、当時はまだ一般的ではなく、どんな作用があるか、詳しく知られていなかった。
「油ものを食べると、油が大量に出るんです。トイレが間に合わなくって、衣裳を汚してしまったことがあったんですよ〜! 本当に恥ずかしいし、申し訳ないし、情けない思い出です……」
現在は「マンジャロ」「オゼンピック」といった糖尿病治療薬がダイエットに効果があるように言われ議論を呼んでいるが、「あの頃にあったら、自分もすぐに試していたと思う」と振り返る。若い女性が飛びついてしまう姿が、過去の自分と重なってしまうという。
「“タダより高いものはない”っていうのとはちょっと違うかもしれないけど……簡単に痩せたものって、必ず返ってきちゃう気がして。リバウンドして、また身体に悪いものを試さなきゃいけなくなるなら、簡単じゃなくていい。時間がかかっても、変わり始めたら楽しくなるし、キープだってずっとできると思う」
ムキムキの先生
転機は7年前、40歳を前にしての出会いだった。バラエティ番組の共演者から「確実に体形が変わるよ」と、筋肉トレーニングを勧められ、パーソナルトレーナーの北島達也さんを紹介された。ボディメイクの本場であるアメリカで学び、独自の筋トレ方法を解説した著書もある人物だ。
もともと運動は嫌いではない熊切だが、最初は断固反発したという。
「北島先生がムキムキだったんですよ(笑)。ボディービルダーみたいな身体になるのは嫌! 絶対やりたくない! って。そのうえ『ボディメイク』って言葉も意味がよくわからなかった。臨月の妊婦さんがお腹にイラストを描いたりするじゃないですか。あれのことだと思っていたの(笑)」
だが、「必要な箇所に筋肉をつけて、なりたい体形を作り上げる」という、ボディメイクの本来の意味を北島さんから説明されたことで興味がわいた。まず教わったのは、美しい筋肉を育てるための立ち方、姿勢の作り方だったという。
「肋骨とお腹(おへそ)を離すように意識すると、理想的な立ち方ができる。それだけでウエストの筋肉が育ち始めるんだよ、と教えてもらいました。とてもわかりやすくて心に響きましたね」
姿勢を整えてから、北島さんの指導のもと、マシンやダンベルを使う。しかも、トレーニングは週1回・1回40分というペース。食事制限はしないで、むしろしっかり食べる。ものの3か月ほどで、長年のつき合いのスタイリストが驚くほど身体は変わった。
16年ぶりの写真集
ジーンズのインチでいうと26から24へ、2サイズ下がった。しかし、思わぬパーツの変化に「きれいになった」との実感がわいた。
「最初はお腹周りばかりを気にしてたんですけど、気がついたら背中も変わっていた。僧帽筋の周りがスッキリして、主張しすぎないけどちゃんと筋肉がついていたんです。“年齢は背中に出る”って言いますよね。身体のシルエットが出る服を着た際に、ウエストはもちろん、背中に自信が持てるようになりました」
実は、それまで何度かフィットネスジムに入会したものの、会費を払い続けているのに行かなくなる……ということを繰り返していた。
「でもパーソナルトレーナーさんにお願いすると、マンツーマンですから、まず確実に時間を作らなくてはいけない。仕事から離れて自分と向き合う時間でもあって、ある意味、いい切り替えにもなりました」
その意識改革が、仕事にもつながった。筋トレを始めてほどなく、写真集のオファーが。「ボディメイクの成果を見せたくなってお受けしました」と、2020年6月に出版した16年ぶりの写真集『Bare Self 熊切あさ美写真集』(双葉社)は重版のヒットとなった。
“重い女”だった
熊切の身体を作り上げているもうひとつの柱が、キックボクシングエクササイズだ。週1〜2回のペースで老舗のボクササイズスタジオ「バンゲ」に通い、元キックボクサーの指導のもと、安全に楽しくパンチとキックを繰り広げている。
ポイントは“仕事終わりやオフの日ではなく、あえて仕事の前に行く”ことだそう。
「スカッとして、気合いが入って、とてもいい。エクササイズを終えると、眼の前がパーッと明るくなるような感覚があって、またあの感覚を味わいたい! ってなります」
食事に対する意識も変わった。もともと食欲は旺盛な方だったが、周りの女性タレントたちの「食べない」姿を見るにつれ、コンプレックスを抱えるように。
そのうちに「こんなに食べて、また太るかも……」と、罪悪感を抱えながら食事をするようになってしまっていたという。
「運動を習慣にしてからは、むしろ食べることに重きを置くようになりました。食べすぎたときも『でも運動をしているからこれくらい食べないとね!』とさえ考えられるように。今は食べることが楽しい。ご飯が美味しくなったのが、一番の変化かもしれません」
身体が変わると生活が変わる。生活が変わると人生が変わる。
「以前は、なにかとすぐに悩んでしまう“重い女”だったんです。周りからも言われるんですが、自分でも性格が楽天的になったと思う。いい意味で、諦めが早くなりましたよ(笑)」
40代以上でも、週1回からでも、始めることに意味がある。かつて痩せるために衣裳を汚した、あの頃の自分があったからこそ今があるのかも、と熊切。
「筋トレにしてもキックボクシングにしても、もっと早くやっとけばよかったなーと思うこともあります。でも、ある程度自分を認められるようになった年齢になって始めたからこそ、気づけたこともたくさんあったのかな。結果、これで良かったんだと考えていますね」
意外とネガティブだった「崖っぷちアイドル」はもういない。
「40歳を過ぎても身体は変われるし、意識改革も全然できます。それだけは、自信を持って言えます」
熊切あさ美(くまきり・あさみ)
1980年6月9日生まれ、千葉県出身。A型。1998年、アイドルグループ「チェキッ娘」でデビュー。卒業後はバラエティ番組などで活躍。「じっくり聞いタロウ〜スター近況(秘)報告〜」(テレビ東京系)のレギュラーMC、2026年3月からYouTubeチャンネル「熊切マッコイの不毛な時間」が配信中。ドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」(フジテレビ系)出演。写真集『Bare Self』(双葉社)、カレンダー、最新刊は『元祖崖っぷちアイドルの熊切あさ美が、全肯定BODYを手に入れた理由』(主婦と生活社)
取材・文/木原みぎわ
