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人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気に楽しく暮らすための知識をご紹介します

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飲んでいるコップの水が半分になったとき、「もう半分しか残っていない」と感じるでしょうか。それとも「まだ半分も残っている」と思うでしょうか。

この質問で、たいていの人はピンとくると思いますが、「もう半分しかない」と感じる人は物事を悲観的にとらえる傾向があり、「まだ半分も残っている」と思える人は物事を楽観的にとらえる傾向があります。

どちらが正しいということではありません。「もう半分しか残っていない」と感じる人は、慎重で用心深いといった長所を持つことも少なくありませんし、「まだ半分も残っている」と思う人のなかには何事も行き当たりばったりという人もいます。

ただし、長生きしたければ、ほどほどに楽観的な考え方をしたほうがよさそうです。

寿命にも関係

アメリカの大学の博士が、こんな調査結果を報告しています。

「ある修道院に暮らす180人の修道女たちが書いた自叙伝を分析し、さらに追跡調査したところ、楽観的な考え方の修道女のほうが悲観的な考えの人よりも10年ほど寿命が長かった」

じつは、医学的に見ると、悲観的な考え方セロトニンという神経伝達物質の分泌を妨げることがわかっています。

セロトニンは前向きで活発な行動を促す物質で、脳の活性化には欠かせません。

つまり、悲観的な考え方は脳にも悪影響を及ぼすのです。しかも、セロトニンの不足で、気分がふさぎがちになるので、ますます悲観的な考えから抜けられなくなります。

逆に、楽観的に考えることや、「大丈夫」「心配ない」「できる」といったポジティブな言葉を使うと、脳の働きが活性化することもわかっています。

もっとも、人それぞれの考え方には性格が大きく左右します。なかには、「いまさら変えられるわけがない」とあきらめてしまうシニアも多いようですが、せっかく「楽観的な人は悲観的な人よりも長生きする」という調査結果があるのですから、なるべく楽観的にいきましょう。

その第一歩は、「楽しい」「嬉しい」「面白い」「おいしい」など、なんでもいいからポジティブな言葉を口にすることです。