リトアリア戦(24日、ユーロ2008予選)とオーストリア戦(28日、親善試合)のフランス代表23人のうち、「新顔」と呼べるのは5人。ただしそのうちカリム・ベンゼマ(リヨン)だけは、すでに招集されたことがある。しかしそのギリシャ戦(昨年11月15日、親善試合)では、試合の4日前に太腿を痛め、出場はならなかった。

 ケガが長引き、ようやく復帰したのが先月の2月24日。その後リーグ戦に3試合、チャンピオンズリーグに1試合出場したのみで、今回の代表に選ばれた。将来のフランス代表を背負う若手として、ドメネク監督の期待がいかに高いかがわかる。ベンゼマは2006年の「フランス・フットボール」新人賞に選ばれている。

 これまで3シーズンでリーグ・アンの35試合に出場して5得点。点取り屋というタイプではないが、スピードとテクニックで攻撃の流れを変えることができる「1.5列目」の選手だ。ただしチャンピオンズリーグでは、2シーズンで4試合に出場し、3得点。ゴールの感覚に乏しいわけでは決してない。ジダンもその才能を高く評価している。

 ケガで欠場した間、「精神的に強くなった」と大舞台を前に少しも臆すところがないベンゼマ。サッカー専門サイト“フットボール365”に対し、
「自分の本当のポジションはセンターフォワード」と代表攻撃陣における自分の特色をアピールする。「ドリブルと直感」を武器に「(代表に)多くのものをもたらすことができる」と自信をのぞかせた。