24日のリトアリア戦(ユーロ2008予選)、28日のオーストリア戦(親善試合)に向けて選ばれたフランス代表23人のうち「初選出組」4人のひとり、ラサナ・ディアラ。ビエラがケガで欠場し、空きができた守備的MFのポストとして抜擢された。アルー・ディアラ(リヨン)が故障から回復して間もないというタイミングで、初の代表入りを果たした“もうひとりのディアラ”だ。

 2003-2004年のシーズンまではル・アーブルのBチームで過ごし、翌年2部のAチームでレギュラーとして活躍、2005年夏にはいきなりイングランドのチェルシーに引き抜かれた。その年チェルシーではわずか3試合と出番が少なかった。一時はレンタル移籍を希望し、リール、マルセイユ、ニューカッスル、フラムなどが獲得に動いた。しかしクラブは出すことを承諾せず、今年1月後半からほぼレギュラーの扱いを受けている。今シーズンはこれまでプレミアリーグ6試合、チャンピオンズリーグ3試合に出場。先月のイングランドリーグ杯決勝にもスタメンで起用された。

 小柄な体格(173センチ、67キロ)から、チームの先輩クロード・マケレレとよく比較され、代表でも33歳のベテランMFの後継者と期待される。そのマケレレには、イングランドに来て間もないころ、いろいろと面倒を見てもらった、とフランスのサッカー専門サイト「フットボール365」に語るディアラ。今回初めて選ばれたフランス代表でも、マケレレに加え昨季までチームメイトだったギャラスがいるので入り込みやすいという。「A代表のプレッシャーは、偉大な選手に囲まれるチェルシーでの状況と似ている。自分ができることをすべて示して、もしそれがうまくいけば、あとはひとりでに回りだす」とビッグクラブでの経験を生かし、初の代表入りにも萎縮はないようだ。