ポルトガル代表のMFクリスチアーノ・ロナウドは先日、マンチェスター・ユナイテッドとの契約延長交渉を開始した。マンU側は2012年までの延長を提示しているが、欧州のビッグクラブが獲得に興味を示すなど、その去就はいまだ不透明だ。中でも、ロナウド獲得に積極的な動きを示しているのが、バルセロナとレアル・マドリー。しかし、マンUのアレックス・ファーガソン監督は、ロナウド獲得を会長選挙の公約に利用しているとして、スペインの2大クラブを激しく批判した。

「いい機会だからはっきり言わせてもらう。バルセロナとレアル・マドリーは、いつも同じことを繰り返している。私がこのクラブの監督に就任した20年以上前からね。クラブの会長選挙が近づくと、ワールドクラスの選手は選挙の公約として名前を利用される。ただし、そんなことはクリスチアーノも承知だ。まんまと利用されるほどバカではない」

 一方ファーガソンは、ロナウドとの契約延長交渉についても言及。ワールドクラスに成長を遂げたロナウドとの長期契約を望む反面、予算には限りがあると語っている。

「もちろん、クラブ側にも予算の制限がある。クリスチアーノ側の要求額が必ずしも支払えるとは限らない。ただ、両者が契約の延長を望む限り、いずれは合意に至るものだ」

 17日のボルトン戦でも、ロナウドは前半の3得点すべてに絡む活躍をみせた。試合後、「すべての試合で最高のプレーを見せてくれている」と、愛弟子に称賛を送ったファーガソン。黄金時代の再構築を狙う老将にとって、ロナウドとの契約延長が当面の最優先課題となりそうだ。