「片付けが苦手」な自分にコンプレックス。なに気ない一言に落ち込んでしまうときの解決策
「片付けなきゃ」と思いすぎて、家族のなに気ない一言にイライラしたり落ち込んだり…。そんな悩みを抱えている人は少なくないと思います。ここでは、整理収納アドバイザーとして多くの家庭をサポートしてきたおまいさんに、自身の経験も基に、「片付けが苦手」というコンプレックスを軽くする方法を語ってもらいました。

人からのなに気ない一言に落ち込んでしまう…

たくさんの片付けに悩む方のサポートをする中で気づいた、「片付けが苦手」な気持ちを少し軽くする1案を紹介します。
たとえば夫が仕事から帰ってきて、家を見た瞬間に「汚い…」とつぶやいたとします。
片付けが苦手な場合、ここでイラッとしたり悲しくなったり、「家事して育児してヘトヘトなのに、一体どういうつもりなの? 私が家事をちゃんとやっていないとでも思っているのかな? 育児の大変さを全然分かってくれていない!」と、怒りがこみ上げてくるんですよね。
でも、同じ言葉でも人や状況によって受け取り方はまったく変わります。
たとえば、自分がやせ型だとして、お菓子をたくさん食べているときに、夫から「おいおい太るで!」と言われても、きっと気にならないと思うんです。
つまり、相手がなにを言うかはよりも、自分のなかに『コンプレックス』があるかどうかで、受けとめ方は大きく変わるんですよね。
専業主婦時代に抱えていた「恥ずかしさ」

私は昔、料理にコンプレックスを抱えていて、当時はよく怒ったり落ち込んだりしていました。
チャーハンをつくって夫に「今日、味濃いな」って言われたときは、「私はチャーハンすらまともにつくれないのか…」とショックを受けていました。
母は料理上手だったし、自分もやればできると思い込んでいた分余計に、料理ができない自分のことを、認められなかったんだと思います。
でも、ある日思いきって夫に弱みをさらけ出しました。「私、料理どうしても苦手やねん。味つけもうまくいかなくて。食に興味ないのか、献立も思い浮かばない。料理のこと考えるのがつらい。」と。
当時は専業主婦だったので、『料理もできない残念な妻』という恥ずかしい気持ちでした。
自分を責めていたのは「自分自身」だった

すると、長い月日のなかで少しずつですが、夫が休みの日のお昼に焼きそばやチャーハンをつくってくれるようになったんです。私も「うわ、私がつくるよりおいしいやん!」って喜んでいたら、レシピを調べてほかの料理もつくってくれるようになりました。
夫も料理が得意ではないので、よく失敗しますし、「今日の味付け失敗した! 微妙やわ(笑)」と試行錯誤を重ねています。
それから次第に、私の捉え方も変わってきました。
味つけを失敗した日も「ごめん! なんか薄かったわ。適当に足して食べて(笑)」って軽く言えるようになったし、旦那に「味濃いな」って言われても「あ、お酒飲みながらつくったからかも(笑)ごめんごめん」と返せるようになりました。
完璧じゃない自分を認められるようになったら、夫の言葉はただの『感想』にしか聞こえなくなったんです。そのとき、じつは夫に責められていたわけではなく、自分で自分を責めていたことに気が付きました。
散らからない空間より、欠点も笑い合える暮らしを

片付けが苦手な人も、料理が苦手な私の例と同じだと思います。
「小さい頃から片付けが苦手で、どうすればいいのかわからない」、「子どもも片付けられない子になってしまうかもと不安になるけれど、体力や気力がついてこない」、そんな本音を、怒りに変換してぶつける前に、弱みとしてそのまま素直に伝えてみてください。
「私も片付けたい気持ちはある。でもうまくできなくて悲しい」。この本音を口にすることで、家族間で悩みを解決に向けた会話が始まるはず。怒りのぶつけ合いからは、きっと解決策は生まれません。
「私も片付けたい気持ちはある。でもうまくできなくて悲しい」。この本音を口にすることで、本当の家族間の会話が始まるはず。怒りのぶつけ合いからは、きっと解決策は生まれません。
自分が弱みと思っていることでも、他人からすると「愛おしいもの」と感じることもありますよね。お互いの弱いところは頼った方が支え合えるし、家族としても前向きに進んでいけます。
片付けのお仕事でもお伝えしていますが、私自身がそうだったように、自分の苦手な部分を素直に出すと、自分自身がラクになります。そして、それにより家族も「手伝おう」「一緒に考えよう」という気持ちになってくれます。
片付けのゴールは、「散らからない空間」ではなく、「散らかっていても気にならない暮らし」だと思っています。片付けを通して、家族の欠点を笑って受け入れられる、そんな暮らしを目指しています。
