巨人、来季の見所は「正遊撃手バトル」ドラフト2位の韋駄天がチームに与える影響とは
走攻守すべてを備えた浦田がポジション争いを活性化させそうだ(C)産経新聞社
結果的に1位から3位が全て内野手になりました。
今季のセ・リーグで優勝しながらも、クライマックス・シリーズ最終ステージで3位のDeNAに完敗した巨人。そのドラフトです。
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1位では関西大の左腕・金丸夢斗を指名しながら、4球団競合の末に外れると、今度は高校ナンバーワン内野手の花咲徳栄・石塚裕惺を指名。西武と2球団抽選の末、見事に当たりくじを引き、交渉権を確保します。
すると2位でも九州産業大のスピードスター・浦田俊輔を確保。続く3位でも上武大の左の強打者・荒巻悠を指名し、異例の「内野手コレクション」にSNSが沸き上がりました。
スポーツ紙のアマチュア野球担当記者が言います。
「『内野手コレクション』とひとまとめに言いますが、全然タイプは違います。石塚は楽天の浅村タイプ。高校ではショートでしたが、肩も強いので将来的には三塁か二塁で強打を売りにしたいところ。浦田は『ザ・ショート』。俊足と広い守備範囲が際立つ韋駄天です。荒巻はホームラン打者。上武大ではセカンドでしたが、将来的にはサードかな。近未来に『二塁・石塚、三塁・荒巻、遊撃・浦田』の内野陣になったら最高でしょうね」
中でも長年ショートの定位置に君臨した坂本勇人が三塁へコンバートされてから、巨人の遊撃手は熾烈な競争の真っ只中。1年目に鮮烈デビューした門脇誠が『2年目のジンクス』に苦しみ、定位置確保とはいかない中、中山礼都やルーキーの泉口友汰らも奮闘し、激戦区となっていました。
「それでも敢えて浦田を指名したのは、彼ら3人に対する『刺客』といった意味合いもあるのでしょう。浦田は守備や走塁が注目されがちですが、実は打撃も悪くない。左のリードオフマンとして1番打者に固定できれば、足でかき回す野球ができます。門脇や中山もウカウカしていられないと思いますよ」（前述の記者）
来年2月のキャンプイン。厳しいプロの世界で切磋琢磨してきた門脇や中山、泉口らが、簡単にポジションを明け渡すとは考えにくいです。このオフ、負けてたまるかと死に物狂いで自主トレへと打ち込むことでしょう。
「実はそういった『化学反応』こそが『2位・浦田』の目的ともいえる。いったい誰が勝ち上がり、開幕スタメンに名を連ねるのか。浦田の可能性も十分あると思いますよ」（前述の記者）
バチバチと繰り広げられるハイレベルな生存競争。早くも見ものです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
