復活を期し、6年ぶりに秋季キャンプで汗を流す山岡(左、カメラ・長田 亨)

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 オリックス・山岡泰輔投手(29)が来季はリリーフ専任となることが5日、分かった。ここ2年は先発と両にらみ調整だったことを踏まえ、秋季キャンプ前に岸田監督と面談。「リリーフ一本で考えている」と、はっきり構想を伝えられた。

 6年ぶりの参加となった高知キャンプ。初日から躍動感のあるフォームでキャッチボールした山岡は、心身を一新させた。「やると決めたからには期待に応えたい。タイトルを狙うぐらい、高い目標を持って取り組む」。19年に13勝4敗で最高勝率を受賞。救援への完全転向を見据え、早くも最優秀中継ぎを意識した。

 31試合(先発12試合)に登板し、2勝8ホールド3セーブと3連覇に貢献した昨季から一転し、今季は右肘不調などで自己最少の6試合に終わった。実は岸田監督も山岡と同じ29歳だった2010年に、先発と救援で57試合登板。リリーフ専任となった翌11年にリーグ2位の33セーブを挙げ、新境地を開いた経験があるからこそ、「(リリーフの方が)長く野球ができるんじゃない?」と配慮してくれたのだろう。

 150キロの直球と宝刀スライダーの使い手は、台湾出身の育成右腕・陳の心もつかんだ。「山岡投手を見てすごいなと思った。有名だし、野球ゲームでも使っていたことがある」。秋の高知は変身過程。背番号19が本気だ。(長田 亨)

 〇…岸田監督が投手陣に「50球ポッキリ」を指令した。ブルペンでは1球たりとも過不足なく、球数を指定。7割の力で、序盤と終盤の10球ずつを除き、ほか30球は、捕手からの返球後1秒を目安に投球動作に入ることも徹底した。「無意味にただ投げ込むという体力づくりではない。一人一人に課題もあるので」と説明。先発一本となる椋木も50球ちょうどで終え「ライジングカットを練習している。(山本)由伸さんみたいなイメージ」と進化を思い描いた。