[11.2 プレミアリーグ第10節 リバプール 2-1 ブライトン]

 プレミアリーグは2日、第10節を各地で行い、MF遠藤航所属のリバプールがMF三笘薫所属のブライトンを2-1で破った。前半はアウェーのブライトンが三笘の突破を起点とした攻撃から先制したが、リバプールは後半の猛攻で逆転。今節は首位のマンチェスター・Cが敗れたため、リバプールは前々節以来の首位再浮上を果たした。三笘は後半42分までプレー。遠藤は今季のプレミアリーグ最長となる後半32分以降の出場となった。

 10月30日のカラバオカップ4回戦ではリバプールがブライトンに3-2で勝利し、ベスト8入りを決めていた中、わずか中2日のプレミアリーグで実現した同カード対戦。互いに主力メンバーを多く起用し、ブライトンはカップ戦途中出場だった三笘が先発した一方、リバプールはカップ戦先発の遠藤がベンチに回った。

 最初にビッグチャンスを迎えたのはホームのリバプール。前半9分、FWダルウィン・ヌニェスが中盤で前を向くと、ブライトンMFフェルディ・カディオールを背中で吹き飛ばし、ドリブルでエリア内に攻め込む。最後は相手DFをかわして右足シュートを放ったが、GKバルト・フェルブルッヘンのスーパーセーブに阻まれた。

 すると前半14分、ブライトンが先に試合を動かした。自陣からゆっくりと組み立て、カディオールのサイドチェンジを受けた三笘が左サイドで仕掛けると、ペナルティエリア内に斜めのパスを配球。これをFWダニー・ウェルベックがかすかに触ってフリックし、エリア内右に走り込んだカディオールが強烈な右足シュートをゴール左隅に突き刺した。

 トルコ代表で今季ブライトンに加入したカディオールはこれがプレミアリーグ初ゴール。本職は左SBで、三笘と縦関係でプレーしたこともあったが、この日は右サイドハーフ起用で結果を出した。またこのゴールに至るまでの間、ブライトンは20本のパスを繋いでおり、チームスタイルも明確に表れた得点パターンとなった。

 その後もブライトンが優勢を保つと、左サイドの三笘は次々とDFトレント・アレクサンダー・アーノルドとのマッチアップを制し、次第にDFイブラヒマ・コナテも警戒ムードに。前半35分には三笘がウェルベックとの細かいスペースを突いたワンツーから左サイドを抜け出し、左足クロスをファーサイドへ。カディオールのボレーは枠を外れたが、またも決定機を作った。

 そのまま迎えた後半はまたもリバプールがチャンスを連発し、途中出場のDFジョー・ゴメスやMFアレクシス・マック・アリスターが惜しいヘディングシュート。同9分にはFWコーディ・ガクポのクロスに攻め残っていたDFフィルヒル・ファン・ダイクが飛び込んだが、ボレーシュートはミートしなかった。

 さらにリバプールは後半11分、GKクィービーン・ケレハーのロングフィードをMFドミニク・ショボスライが頭で落とし、ヌニェスのパスからFWモハメド・サラーがゴール前へ。だが、GKとの1対1はフェルブルッヘンに阻まれ、またしても決定機を逃した。

 それでも後半25分、猛攻を続けるリバプールが追いついた。深く押し込んだビルドアップから左サイドに送り、ガクポがインスイングのクロスボールを送ると、これにヌニェスが反応。ヌニェスは触り切れなかったが、ブライトンDFヤン・ポール・ファン・ヘッケの頭をかすめたボールがネットを揺らした。

 さらにリバプールは後半27分、相手のシュートミスを拾ったMFカーティス・ジョーンズが中盤を持ち上がり、FWルイス・ディアスとのワンツーからさらに前進すると、右へとラストパス。これを受けたサラーがカットインから左足を振り抜くと、弾丸シュートをゴール左隅に突き刺し、瞬く間に逆転に成功した。

 流れを持って行かれたブライトンは後半28分、三笘がカットインシュートを放つも、これはゴメスに当たって枠外へ。一方のリバプールは同32分、遠藤が投入され、ボランチでMFライアン・フラーフェンベルフとコンビを組んだ。また今季のプレミアリーグでは最終盤のみの出場が続いていた遠藤にとっては今季最も早い投入時間となった。

 なお、三笘と遠藤がピッチ上で競演するのはこれが初めて。昨季のプレミアリーグでは前半戦に三笘がフル出場した一方で遠藤はベンチにとどまっており、後半戦は遠藤がフル出場した一方で三笘は負傷離脱だった。また3日前のカラバオ杯は遠藤の途中交代後に三笘がピッチに立っていた。

 その後は三笘が後半42分にピッチを退く中、リバプールが安定した守備で試合を締め、そのままタイムアップ。鮮やかな逆転勝利で今季の戦績を8勝1分1敗とし、堂々の首位再浮上を果たした。一方のブライトンは今季2敗目を喫した。