自動で切り替わるナイトモードは赤くて視認度バツグン Photo: 山田ちとら

モノに人情を重ねるのはおろかと知りつつも、つい。

多様なスマートウォッチに親しむ機会に恵まれてきた中で、それぞれにキャラクター性を感じてしまうことがあります。それは特徴やスペックを超越した、そのウォッチならではの総合的な個性のようなもの。

SamsungのGalaxy Watch Ultraに関して言えば、「ゴリッゴリに鍛え抜かれたボディを持つ、心優しいスポーツコーチ」が念頭に浮かびます(あくまで妄想)。

剛性極まるチタン製のケースをまといつつも、ガイダンスの口調はあくまで丁寧で、そっと寄り添ってくれる雰囲気さえあるんです。

Galaxy史上もっともタフなウォッチ

男性の腕に装着した時のサイズ感

その名のとおりウルトラなGalaxy Watch Ultraは、ウルトラマラソン・トライアスロン・アイアンマンレースなどを走破できる屈強なアスリート向けにつくられているとしか思えない耐久性を備えています。

防水・防塵性能はIP68で、MIL-STD 810Hの軍用規格。ラウンド型ディスプレイを四角いチタンケースで囲んだクッション設計となっており、見た目もユニークで目を惹きます。

動作温度は-20℃〜55℃、動作環境は標高9,000mまで。砂漠でも雪山でも使えちゃうらしい。

ハプティクス(振動)が強めなので、激しい運動時に通知が届いてもちゃんとわかります。

ヘビー級です

有機ELディスプレイのサイズは37.3mm、ケースサイズは高さ 47.4mm x 幅 47.1mm x 厚さ 12.1mmで、スマートウォッチとしては最大級です。ベルトも含めた重量は93g 超え。

さすがウルトラなウォッチだけあって、過去のレース記録と比較しながら今の自分の走りをリアルタイムで追跡・比較できるという変態機能を搭載しています。Samsungいわく「自分を追い込むことができます」とのこと。怖すぎて使えませんでしたけど…。

マルチスポーツにも対応

ランニングからのプールスイム。トランジションタイムも計れます

「マルチスポーツタイル」を使えば、お好きな組み合わせのスポーツに挑戦できます。

トライアスロンやデュアスロン、アクアスロンなどスタンダードな組み合わせのほかにも、ランニング→プールスイムなどのオリジナルマルチスポーツを設計することが可能。

マルチスポーツで重要となるトランジションタイム(ランからスイムなど、異なる運動に切り替えるときにかかったタイム)もしっかり測ってくれるのがポイントです。トライアスロンレースの練習として、濡れそぼったウェットスーツからいかにいスピーディーに脱出できるかを測れたりします。

スイミングに特化した機能も

水の通路となる細かい気孔が施されたマリンストラップ

水はけのよいマリンストラップに加えて、泳いでいる時に水の流れで画面が操作されないようにロックを掛けられるのもうれしいところです。

GIF: 山田ちとら

しかもこのGalaxy Watch Ultra、ウォーターロック機能を解除するとびっくりするほどの勢いで自動的に水を排出します。こんなことができるスマートウォッチを見たのは初めてでした。

体組成を測定できる

体組成(体重、体脂肪、骨格筋)を管理できます

スマートウォッチを腕につけたままで体重、体脂肪率と骨格筋量のおおよその測定ができます。あくまで目安としての数値であって、医療機器ほどの精度ではありませんが。また、血中酸素濃度測定もできるのがApple Watch Ultraとは違うところです。

心拍計とGPSの精度は、筆者が試してみたかぎりでは他社のウォッチと比べても遜色ありませんでした。

バッテリー持ちは最長100時間

充電時間は長め

バッテリー持ちは公式では運動時省電力モードで最大48時間となっていますが、実感として2日半ぐらいは持ちました。

しかも、バッテリー残量5%以下の状態でもしっかりと睡眠データを計測してくれたのはありがたかったです。

アプリが充電のタイミングを知らせてきてくれます

バッテリー残量5%未満から100%にチャージされるまでにはおよそ3時間かかったので、こまめに充電しておくのが吉。その点、アプリが充電のタイミングを知らせてきてくれるので、それに従っておけばまず問題はなさそうです。

アプリに優しさを感じました

さて、この上ないほどに頑強なつくり&見ためのGalaxy Watch Ultraではありますが、中身はいたってソフト。スマートフォンとウォッチを繋いでくれる「Samsung Health」が、優しさあふれるアプリなんです。

上の画像のとおり、とにかく褒め上手。なにかとポジティブな分析をささやいてきてくれます。

トレーニングの分析もバッチリでした。

スリープコーチ機能も搭載されており、睡眠データに基づいてアドバイスを受けることができます。

ゴリッゴリなスポーツウォッチなのに睡眠パターンを動物キャラに例えちゃうところ、なんかかわいくないですか?

いざという時に助けてくれる機能も搭載

Screenshot: 山田ちとら via Samsung

そんな心優しいGalaxy Watch Ultraですが、いざという時は頼りになってくれそうです。

クイックボタン5秒押しで緊急SOSを鳴らすことができ、サイレン音は最大86デシベルで「木々の間を縫って180メートル先まで聞こえる」そう。試す機会がなかったので実際にどれほど効果があるのかは未知数ですが、こういう機能が備わっているだけでも安心材料になりますね。

サイズと重さが持つ人を選ぶかも

今回お借りする機会を経て、Galaxy Watch Ultraの高機能性とアプリの使いやすさに魅力を感じました。しかし残念ながら、筆者が日常的に使いこなすにはいささかデカすぎました…。大柄な人なら気にならないとは思います。

あえて重たいウォッチを身につけてトレーニングに励みたいストイックな方には超おすすめです。転倒検知も可能なので、海や山へ出かけて冒険を楽しみたい方にも心強い相棒となってくれそう。価格は12万6940円です。

Source: Samsung
Photo: 山田ちとら

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