長白山の奥地でイチイの古木群落を発見 中国吉林省和竜市
吉林省で新たに発見されたイチイの自然群落。(長春=新華社配信)
【新華社長春10月30日】中国吉林省の長白山の原生林でこのほど、絶滅危惧種の希少な植物、イチイ(学名:Taxus cuspidata Siebold & Zucc.)を主要樹種とする大規模で成長期にある自然群落が新たに発見された。同省延辺朝鮮族自治州和竜市委員会宣伝部が27日に明らかにした。群落には胸高直径1メートル以上、樹齢千年超の非常に希少な古木6本が含まれる。
調査員が撮影した東北紅豆杉の自然群落。(長春=新華社配信)
群落は長白山奥地の和竜市内、標高約700〜1200メートルの地域に位置し、古木から幼木までさまざまな樹齢の株が数百ヘクタールにわたって分布している。うち胸高直径が10〜40センチの中齢樹を中心に数千本あり、幼齢樹や若苗の割合が大きいことから、この群落が成長期にあり、自己再生と持続的成長の能力を持っていることが分かる。
吉林省で新たに発見されたイチイの自然群落中に見られる樹齢千年超の古木。胸高直径1メートル以上ある。(長春=新華社配信)
イチイはイチイ属で唯一、中国北東部に分布する絶滅危惧種の植物で、地球上では250万年の歴史を持つ。国家1級保護植物として「植物の国宝」とも呼ばれている。(記者/邵美蒅)