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 俳優・神木隆之介(31)が、10月スタートのTBS系日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」(日曜後9・00)で初めて同枠の主演に抜てきされた。同作は、「アンナチュラル」(2018年)、「MIU404」(2020年)、現在上映中の映画「ラストマイル」など数々のヒット作を生み出してきた、野木亜紀子×塚原あゆ子×新井順子という強力チームが手掛ける。神木はスポニチアネックスの取材に応じ、撮影に懸ける思いを明かした。(中村 綾佳)

 本作は、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語。戦後復興期から高度経済成長期の“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”にあった家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく。

 神木は同作で、俳優人生初となる「一人二役」に挑戦した。1955年の「端島パート」では、端島の炭鉱員の家で生まれ育った鉄平を、「現代パート」では現代の東京に生きるホストの玲央を演じる。

 民放連続ドラマでの主演は13年ぶり、日曜劇場は初主演となる神木。制作陣は「主演は神木さんがいい」と、満場一致でキャスティングした。

 神木は「満場一致とうかがいましたけども…お話をいただいて、凄く嬉しい気持ちと、プレッシャーもありました」と当時の心境を語る。「オリジナル脚本ということで、ざっくりとした展開は分かっていましたけど…疑問点や自分が思っていることを、野木さんはじめ制作の皆さまにお聞きして。凄く親身に、全て答えていただけました」とクランクイン前のやり取りを明かした。

 その時の制作陣の印象を、「お話しをしているときの塚原さんたちの“目”が凄く印象的でした」と振り返る。「作品について語る目が、凄く自信に満ち溢れていて。信念をもって“私たちはこうしたい、こう表現したい”という強い意志を強く感じました」と、制作側の熱い思いに胸を打たれたという。

 ドラマの看板ともいえる「日曜劇場」初挑戦については「『あいくるしい』(2005年)や『集団左遷!!』(2019年)…素晴らしい作品ばかり」と同枠への印象を語り「特に『集団左遷!!』は、大先輩・福山雅治さんが主演ですから。『日曜劇場』は役者・アーティスト・表現者として相当経験をつんだ方が背負うものだと思っていたので、まさか自分が…と思いました」と驚きを口にする。

 そんな重圧から、「不安というか、弱気なところもあった」と本音も。その不安を払しょくしたのが、野木氏をはじめとする制作チームの強い意志だという。「制作の皆さまの目を見て“この方たちについていけばいいんだ”と思いましたね。“この方たちについていこう!”と決意しオファーを受けました」と神木。同チームによる映画「ラストマイル」も大きな反響を呼んでいる中、新日曜劇場からも目が離せない。